yoga school kailas

浄化法

 肥満体質と粘液(カパ)体質の人は、プラーナーヤーマを修習する前に、五つの浄化法を正しく行なうべし。
 ヴァータ・ピッタ・カパの三体質が平均している人は、これらの浄化法を行なう必要はない。

 五つの浄化法とは、以下のものである。
①ダーウティ
②ネーティ
③トラータカ
④ナーウリ
⑤カパーラバーティ

 これらの五つの浄化法は、身体を浄化する秘法である。それは異常な力を生ずるので、優れたヨーギーたちに喜ばれている。

①ダーウティ

 師の指示に従って、幅七センチ、長さ三メートル半の布切れを、ゆっくりと飲み込むべし。そして、取り出すべし。これがダーウティと呼ばれる浄化法である。

 ダーウティの力によって、咳、喘息、脾臓の病、ハンセン病等、粘液体質の過剰から生じる病が癒される。

②ネーティ

 約二十センチの長さの、柔らかい紐を鼻の中へ差し込み、それを口から出し、紐の両端を持ってしごくべし。これはシッダたちによってネーティと呼ばれている。

 ネーティは頭の中を清め、霊的な直観を与え、肩から上に生じたいろいろな病気の類を速やかに無くする。

③トラータカ

 視線を動かさず、心を静めて、微小な標的を涙が出るまで見つめるべし。この作法はアーチャーリヤたちによってトラータカと呼ばれている。

 トラータカは眼の病を取り去り、怠惰等を封ずる。

④ナーウリ

 前屈姿勢になり、腹直筋を立て、それを左右に回転させるべし。これはシッダたちによって、ナーウリと名づけられている。

 ナーウリは、働きのゆるんだ消化の火を再燃させ、食物の消化をもたらす。また常に快適な気持ちを生み、体質の不調和から来る疾患のことごとくを無くするものである。

⑤カパーラバーティ

 師の指示通りに、すばやく入息と出息を繰り返す呼吸がカパーラバーティといわれるもので、粘液体質の過剰から来る疾患を消す。

 以上の五つの浄化法によって、肥満、粘液体質過剰から来る疾患、不潔な分泌物などが消え去った後、プラーナーヤーマを修習するならば、苦労なしにそれに成功する。

☆ガジャ・カラニー

 大量の水を飲み、気を引き上げて水を吐くという練習を段階的に積み上げていって、気道の組織を自己の支配下に置く。この法はハタ・ヨーガに通じたヨーギーによってガジャ・カラニーと呼ばれる。

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