ヴェーダーンタの実践(2)
◎カイヴァリヤ(真我独存)の栄光
スワミ・シヴァーナンダ作
1
シヴァの恩寵により、人は栄光なるシヴァパダを得ることができる。
ある者はそれをモークシャ、またはニルヴァーナと呼ぶ。
またある者は、それをトゥリヤー、またはカイヴァリヤと称し
またある者は、それをサハジャ、またはスワルーパと名付けた。
2
ここには東も西もなく
ここには太陽は昇ることなく、沈むこともない。
ここには昼も夜もない。
それは気高く、何にも影響されない「光の中の光」。
3
一切の論争や争いはここで終わり、
一切の疑念や迷妄は消え去る。
一切の不幸と悲しみは溶け去り、
純粋なる至福と叡智だけが存在する。
4
空腹も喉の渇きも、ここでは苦しめず
熱さも寒さも苦しめることはない。
徳も悪徳も、善も悪も消え去った。
ただアーナンダとチットのみが存在する。
5
ここには、カーストや宗派や肌の色などという中毒は存在しない。
大きいも小さいも、高いも低いもなく
男や女という性別もない。
あなたが唯一性を悟り、至るところ平等であるところには。
6
すべてのカルマは、この叡智の炎の中で溶ける。
そこにはサンチタ、アガミ、プララブダもない。
解脱したジーヴァンムクタは今、鳥のように自由だ。
この揚々たる境地は、千の舌を持つアナンタさえも述べることはできない。
7
自我意識、嫌悪、愛著、そして怒り
それら四つのヴリッティは真理の中で滅び去り
心はここでその永遠なる休息を得る。
ジーヴァは永遠に生死から解放されている。
8
その一味なる本質には内も外もない。
その広大なる無限の至福の海の中、
その中で古代のシャンカラ、ダッタートレーヤ、カビールは
純粋なる至福と歓喜と共に平和に安らぐ。
9
知る者、知ること、知られるものの三つ
そして時、空間、原因の心のカテゴリーもまた
アルーダの境地に至ると、永遠に消えてしまう。
その中でジュニャーニは、永遠なるシャーンティと寂静に住まう。
10
ここにはプラーナの動きもインドリヤの遊戯もない。
厳粛で穏やかな寂静がそこを支配する。
ブラフマンだけが、その自らの生来の栄光なる至高性の中で光り輝く。
そしてジュニャーニだけが、純粋で稀有なる不死の甘露を飲む。
11
アンターカラナ・サートウィクから
強烈で不変のバーヴァナーを通じて
稀有なる輝きブラフマカラ・ヴリッティが生じる。
「アハム・ブラフマ・アスミ」
これは強力で欺瞞的なアナディ・アヴィディヤーを破壊する。
12
ヴィヴェーカ、ヴァイラーギャ、シャド・サンパトを装備し
解脱を渇望する機知に富む求道者は
聖なるグルのもとで聖典を学び、
思索し、瞑想し、最終的にアヴァラカを破壊する。
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