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ラームチャンドラ・ダッタの生涯(3)

 徐々にラームは、師との聖なるつながりをとおして、神聖な恩寵の味を覚えた。また世俗の喜びはますます味気なく思われた。彼は、僧になるという自身の切望を師に述べたが、シュリー・ラーマクリシュナはやめるよう説得して、こう仰った。

「とっさの思い付きで行動してはならない。特定の人物をとおして何をなされるおつもりかは、神だけがご存じである。おまえが世を捨てたら、おまえの妻と子供はどこに居場所があるだろう? 神がおまえのために準備なさった取り決めを乱そうとしてはならない。あらゆるものは来るべきときに来るだろう。」

 この単純な助言は一時的にラームを満足させたが、あとになって再び切望が生じた。これを知って、シュリー・ラーマクリシュナは厳格になられた。

「世を放棄して、何を得られるというのか? 家庭生活を送ることは、要塞に住むようなものだ。要塞の外より、内から敵と戦う方がたやすい。おまえが神に心の四分の三を捧げることができたとき、おまえは世を放棄する状況に置かれるだろうが、そうする前にはそのような状況に置かれることはない。」

 ラームは沈黙した。彼はそれから、理想的な在家の神の帰依者になることを決意した。

 ラームはシュリー・ラーマクリシュナに会ってすぐあと、ベンガル語で書かれた、権威あるシュリー・チィタニヤの伝記「シュリー・シュリー・チャリタームリタ」を読み始めた。その神に酩酊した人生を読めば読むほど、ますます彼はシュリー・ラーマクリシュナとシュリー・チャイタニヤが同じ人物だということを感じた。
 あるとき、師の要求で、ラームはドッキネッショルで夜を過ごした。師と二人きりだったとき、彼は驚嘆して師のことを見始めた。

 「何を見ているんだい?」

とシュリー・ラーマクリシュナは尋ねられた。

「わたしはあなた様について考えておりました。」

「わたしの何を考えていたんだい?」

「わたしはあなた様がシュリー・チャイタニヤであられると思っております。」

 シュリー・ラーマクリシュナはしばらく黙り、それからこう仰った。

「よろしい。バイラヴィー・ブラフマニーもよく同じことを言っていたよ。」

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