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スワミ・トゥリヤーナンダの書簡集(50)

                            1915年11月3日
                            アルモラにて

 親愛なるプリヤナートへ

 [バンクラで]起こっているひどい飢饉について知り、本当に悲しんでいます。主だけが彼の意思が何なのかをご存じなのですが、あなたはあなたの役割として最大限の力で人びとの手助けをしなければいけません。あなたの義務を怠るようなことがあってはいけないのです。

 わたしはあなたの――彼らは助けようがない――という議論をこころよく思っていません。あなたは「持っている布地に合わせて上着を作りなさい(与えられた範囲で満足しなさい)」というこの格言を知っていると思います。供給に合わせて救援物資を配給してください。他に何ができますか? 
 しかし、この救援活動が愛と尊敬をこめてなされるかどうかは、完全にあなた次第です。そして、あなたの奉仕の精神のテストがあります。あなたは役人として義務的に働くような誰かの召使いではなく――むしろ、宗教的な奉仕の精神で働くのです。もちろん、救援活動を指揮しているあなたの目上の者は、彼らが集めたものに応じて使わなければいけません。もし彼らに十分な資金がないならば、他にどうすることができましょうか? あなたも自分が受け取ったものに応じて使うべきです――それは問題ではありません。問題は、正しい態度が欠けていることです。あなたが持っているものはすべて、母なる神アンナプールナの貯蔵物だと考えて、それを使ってください。そこに、その仕事の成功があるのです。そうでないなら、あなたが持っていない物について話して、何の利益があるでしょうか?

 多分あなたは、剣が短すぎて敵と戦えないと文句を言う将軍の息子の話を読んだことがあるでしょう。その将軍は「一歩近づいて戦え」と答えました。それはとても賢明なアドヴァイスです。他者を非難する人は、自分の欠点を示しているのです。
 
 こんなベンガルの格言があります。

「子供はその地方に見つけられないものを欲しがる。」

「下手な踊り子は舞台を悪く言う。演じ方を本当に知っている人は、どんな状況でも演じる。」

 クリシュナが、偉大な信仰者ヴィドゥラからは割れた米粒、ヴィドゥラの妻からはバナナの皮を召し上がったのは、空腹からではなく、愛からでした。これらはよく知られている美しい物語であり、人びとの話題によく上ります。大切なことは、「あなたの態度はどうなのか?」ということです。もしあなたが仕事に百パーセント心を傾けるなら、必ず成功がやって来ます。あなたは他の人が何をしているかを見る必要はありません。あなたは自分自身をよく見て、自分が何をしているかを見るのです。善へと向かえば、すべてが良好になるのです――まさにそのとおりなのです!

                               あなたの
                               トゥリヤーナンダ

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