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アシュターヴァクラ・ギーター 第十一章 静寂

第十一章 静寂

すべてのものごとは立ち現れ
苦しみは移り変わり
過ぎ去ってゆく。

これが本来のありようなのだ。

それに気づけば
何もあなたをかき乱すものはない。
何もあなたを傷つけるものはない。

あなたは静かになる。

それはたやすい。

至高者がすべてを創られた。
ただ至高者だけが存在する。

それに気づけば
欲望は溶け去る。

何にもしがみつくことなく
あなたは静かになる。

遅かれ早かれ
幸運や不運は
あなたに訪れる。

それに気づけば
あなたは何ひとつ望まず
何ひとつ嘆くこともない。

感覚を鎮めて
あなたは幸せだ。

何をしようとも
喜びや悲しみ
生や死はやってくる。

それに気づけば
あなたは執着なく
自由にふるまう。

いったい、達成しなければならないような
何があるというのか?

すべての悲しみは恐れからやってくる。
それ以外はありえない。

それに気づけば
あなたは自由だ。
そして欲望は溶け去る。

あなたは幸せに
そして静かになる。

私は身体ではない。
身体は私ではない。
私は純粋なる智慧そのもの。

それに気づけば
成し遂げたことや
成し遂げられなかったこと
といった想いは消え去る。

あなたは一なるもの
完全で分割不可能なものになる。

ブラフマー神から草の葉にいたるまで
すべてのものの中に私は在る。

それに気づけば
成功や失敗
といった想いや
気まぐれな心は消え去る。

あなたは純粋。
あなたは静寂そのもの。

世界とそのすべての不思議も
無に等しい。

それに気づけば
欲望は溶け去る。

あなたは純粋なる智慧そのものだから
何も存在していない。
心がそれに気づけば
あなたは静かだ。

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