◎カルマとその果報

◎カルマとその果報

　はい、そして三番目が、今度はカルマとその果報。これは一般にいわれるところのカルマの法則。つまり為したことは返ってきますよと。これをしっかりと学んで、それに信を持って、ちゃんとその意味を日々考えなきゃいけない。

　つまりカルマの法則がしっかり分かれば、われわれは自然に悪なんて絶対為さないんです。自分に返ってくるって分かるから。で、逆にいうと今わたしにやってきてるすべての幸福や苦しみは、過去の自分の行為のせいだって分かってるから、人に文句とか言わなくなる。

　いつも言うけども、百パーセント自分のせいなんです。五十パーセントは相手のせいで、五十パーセント自分のせいってわけじゃないんです(笑)。百パーセント自分のせいなんだよ。

　例えば誰かがいきなりやってきてバーンッていきなりわたしを殴ったとしたら、「誰が悪いんですか？」と――百パーセント自分のせいなんです(笑)。自分のカルマによって殴られてるだけなんです。相手は殴るカルマがあった。わたしは殴られるカルマがあった。でもわたしが殴られたっていうこと自体は、わたしのカルマなんです。一部だけはわたしのカルマっていうわけではない。

　だからそういう意味でいったら、不満を持ったり怒ったりするのは全く理不尽なんだね。いきなり誰かがやってきて、Ｍさんをバーンッて殴ったら、その殴った相手を理不尽だと思うかもしれないけど、理不尽だと思うＭさんが理不尽なんです(笑)。

　つまり、すべてはあなたの原因ですよと。あなたが作った原因ですよと。これが分かると今の環境や現象に文句をいわなくなるし、で、自然に善やあるいは悪をやめるっていうことを実践するようになる。

　カルマの法則の理解が甘いから、われわれは悪をなしてしまったり、あるいは善をなさなかったりするんだね。

　だからこれは、心っていうのは打算的な存在だから――心ってね、打算的に考えるんです。だから自分の利益になるって思ってる方向に向かうんだね。だからわれわれが教えを学んでいながら悪いことやっちゃうっていうのは、心が納得してないんです。心がこの悪いと思われるそれをやることがメリットだって錯覚してるんです。　

　だから自分の心にカルマの法則を徹底的に教え込まなきゃいけない。教え込ませて、「さあ、人々を幸福にしないと自分も将来幸福になれないよ」と。あるいは、「こういうことをやるとあなたは将来苦しむよ」と。「人を苦しめると自分も将来苦しめられるよ」と。それを思想ではなくて、本当の現実として心が納得できたら、もう自然に善をなします。自然に悪はなせなくなります。怖くて。全部自分に返ってくるわけだから。

　だからそれもどれだけその人がその教えを理解し、納得してるかによって変わってきちゃうから。だからこれも徹底的に学ばせるんだね。

　つまり、頭で理解してたとしても、それはまだ生ぬるいと。心がもうすべてそれで染まってしまうくらい、カルマの法則を学ぶわけですね。