シュリー・チャイタニヤ・マハープラブ(20)
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チャイタニヤはラーマーナンダ・ローイに、統治者を辞めてプリーを訪ねるようにと再び助言し、クリシュナ信仰の布教と二年間の巡礼を経て、最後の目的地に到着しました。チャイタニヤはヴァースデーヴァ・サルヴァバウマに温かい歓迎と崇敬を受け、彼に二つの嬉しい知らせを打ち明けました。その一つ目は偉大な信者であるラーマーナンダ・ローイとの出会い、二つ目は最も貴重な所有物となった無類のクリシュナ信仰の福音であるブラフマ・サンヒターとクリシュナ・カルナームリタを得たことでした。
彼はオリッサとベンガルの学者や信徒たちに、これらの書物を広めました。
チャイタニヤの帰参は、プリーの人々にとって大きな喜びでした。カーシ・ミスラは自分の家を出て、主がそこに宿泊できるよう手配しました。サルヴァバウマは地域の重要な住民全員でもある、ジャガンナート寺院のすべての従者に彼を紹介しました。
主への謁見許可を求めていた者の中の一人に、オリッサの君主のプラターパ・ルドラがいました。彼は偉大な信者でしたが、チャイタニヤは出家修行者の身分としてそのような世間的地位と身分を持つ人物に会うべきではないとして面談を拒みました。そこでサルヴァバウマたちは、山車祭の日にジャガンナートの列の前で信者達と共にチャイタニヤが踊って歌っているときに、彼の前に普通の信者の装いをさせた王を連れてくる計画を立てました。主が恍惚状態に入っているとき、プラターパ・ルドラ王は主の前に平伏し御足に触れました。そしてそのとき王が美しい旋律で詠唱したバーガヴァタの詩は、魂が震えるような影響をチャイタニヤに及ぼしました。チャイタニヤは高い霊的ムードで王を抱擁し、それによってクリシュナ・バクティが王にもたらされました。
ニラーチャルにチャイタニヤが帰還したことで、ナヴァディープの信者達の心は大きな期待に膨らみました。約二百人にもなった彼らの一団は、チャイタニヤに会うためにプリーに四ヶ月滞在し、その間彼らはサルヴァバウマによって配慮されたプリーの寺院の手厚いもてなしを楽しみました。
日夜、主は恍惚状態の中で彼らと歌い踊りました。彼は途中で集団を四つに分けました。ハリの叫びと共に八つのドラムと32のシンバルが地区に鳴り響き、プリー中が情熱的信仰の洪水によってハリの御名の波を浴びました。主は四つのキールタン集団を従えて寺院を一周し始めました。彼はたびたび恍惚状態に入ったため、身体が地面に叩きつけられぬように、ラーマーナンダのサポートを必要としました。このようにしてチャイタニヤは信者達と共に、絶え間ないサンキールタンの中で、この上なく幸せな時間を過ごしたのでした。