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パトゥル・リンポチェの生涯と教え(8)

◎一言アドバイス

 常に、あらゆる状況で、一瞬一瞬、自分の心の流れを観察しなさい――思考は善性であろうか、悪性であろうか? 思考が悪性を含んでいると思ったら、それは害悪をもたらす可能性を秘めていると自覚し、放棄しなさい。これは極めて重要なことである。
 
 さもなくば、渇愛やその他の悪しき思考が具体化し始めたとき、あなたがそれらにとらわれていたら、最後には一体どこに行き着くであろうか?

 あなたは偉大な学者になることには関心がないかもしれないが、最低限、他者への善意と三宝への確固たる信を生じさせることに最善を尽くしなさい。

 あなたの来世は、この人生の遥か前方に連なっている。それらの生の環境は、あなたの今の願望が、善なるものか悪なるものかにかかっている。今生で名声や地位などを求めて、来世を危険にさらしてはいけないよ。

 今生の残りは、あなたの善なる願望がどれほど確固としたものであるかにかかっている。あなたは、教えによって心の流れを変えることができるかな?

 あなたは、道の分岐点に差し掛かっているのだ。一方は上り道、もう一方は下り道。死の床に就くまでその選択の決定を待つというのなら、あなたは幸運に見放される。

 他者が良い性質を持っているのか、それとも悪い性質を持っているのかを知ることは難しい。他者があなたを褒めてこようが非難してこようが、あなたは称賛を欲したり、非難を避けたりすることに無関心である必要がある。

 あなたは偉大な功徳の行ないを達成していないかもしれないが、最低限、大小の悪しき行ないを避けなさい。

 他者のことを悪く考えることをやめなさい。誰かのことを悪く言うのをやめなさい。なぜならば、もしあなたが中傷するその人が聖者だったとしても、あなたにはそれは絶対にわからないから。

 食べ物、着るものなどに関しては、得たもので満足し、それにとらわれないようにありなさい。

 さもなくば、あなたはいずれ最後には、野良犬のように餌を嗅ぎまわりながら、一つの谷から別の谷へとあてもなくぶらつくだけの、僧衣を来た見栄っ張りになり、皆に迷惑がられる存在になってしまうだろう。
 そうなってはいけない!

 パトゥル著
 これが功徳となりますように!

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