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5 バストリカー・プラーナーヤーマ

5 バストリカー・プラーナーヤーマ

 バストリカーとは、火を燃やす道具であるふいごのことである。
 この呼吸法がバストリカーと呼ばれる理由は二つある。
 ひとつは、お腹をふいごのように動かして呼吸をするということ。
 もうひとつは、それによって肉体の火元素・熱エネルギーが強烈に燃え上がるということである。

 ※この呼吸法は強力ではあるが心臓に強い負担をかけるので、心臓が弱い人は、指導者に相談すること。

①片方の鼻で、ふいご式の呼吸法を行なう。
 お腹を急激にへこませて、その勢いで思いきり息を吐く。
 すぐに自然にしっかりと息を吸い込み、また急激に息を吐く。
 鼻を押さえている手の掌に、空気を思いきりぶつけるような感じで、息を吐くのである。
 この急激な出息と自然な入息を10~50回繰り返す。

②最後に十分に息を吐いてから、同じ片鼻から、ゆっくりと息を吸う。

③首を曲げ、喉を引き締め、肛門を引き締め、横隔膜を引き上げる。肺に空気がいっぱいに入っているので、横隔膜を引き上げてもお腹はあまりへこまないが、下から肺を圧迫するようにするのである。そして喉も引き締めているので、肺には強い圧力が加わる。
 この「三つのバンダ」を入れたままで、しばらく息を止める。

④バンダを緩めて、首を元に戻してから、逆の鼻でゆっくりと息を吐く。

⑤鼻を逆にして、同様のことを繰り返す。

 入息・保息・出息の割合は、1:4:2である。
 ふいご式呼吸法を先に行なうため、通常よりも楽に深い呼吸ができるはずである。入息5秒:保息20秒:出息10秒くらいを目指すとよい。

☆バストリカー・プラーナーヤーマの効果

①心と体が軽くなる。
②咳をしずめる。
③体をあたためる。
④胸の気道を通す。
⑤燃焼率が高まり、身体の脂肪が減る。特に腹部の贅肉が減る。
⑥あらゆる病や苦痛を癒す。
⑦スシュムナー気道にある三つの結節を破壊する。
⑧神経組織を整える。
⑨余分な体重が落ちる。
⑩身体に活力がみなぎる。精力をつける。非常に体力がつく。
⑪気の流れを上昇させ、クンダリニーの覚醒を促す。
⑫呼吸器官を整える。
⑬鼻づまりを軽減させる。
⑭消化吸収力を増し、身体を健康にする。
⑮血液を浄化し、全身の細胞を若返らせる。
⑯瞑想に入りやすくなる。
⑰肺と横隔膜を浄化・強化し、痰を取り除く。
⑱精神集中力をつける。

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