yoga school kailas

魚と肉

弟子「宗教に興味を持つとすぐに肉と魚をやめる、というのが昨今の風潮です。多くの人にとっては、不倫のような大罪を犯すよりも、肉を食べることのほうが重い罪なのです。一体なぜこのような発想が生まれてしまったのですか?」

ヴィヴェーカーナンダ「その考えがわれわれの国や社会を荒廃されているということがはっきりわかっているというのに、『どうしてそのような考えが生まれたか』ということを知っても何の意味もないではないか。そうだろう? 東ベンガルの人々は魚と肉とウミガメをよく食べているが、ベンガルのここの地域の人々よりも断然に健康的だ。しかも東ベンガルでは、金持ちでも夜にはルチやチャパティを食べないから、われわれのように胃酸過多や消化不良で苦しまない。なんでも、東ベンガル村の人々は、消化不良が何であるかを知らないのだそうだ!」

弟子「全くその通りです、スワミジ。私の故郷では、誰も消化不良を訴えません。消化不良という言葉を聞くようになったのは、この地域に来てからです。私の故郷では、朝と晩にご飯と一緒に魚を食べます。」

ヴィヴェーカーナンダ「そうだろう。だから、批判など恐れずに、食べられる分だけ食べればよい。この国は、野菜しか食べない消化不良のババジ(修行僧)であふれている。それはサットヴァではなく、深刻なタマス――つまり、死の影の表われだ。顔は輝き、心には不屈の熱意、そして凄まじい活動力――これらがサットヴァから生じるものだ。それに対して、怠惰、無気力、過度の執着、眠り――これらはタマスの表われであるのだ。」

弟子「しかし、魚や肉はラジャスを増大させるのではありませんでしたか?」

ヴィヴェーカーナンダ「それこそが、私がおまえたちに持って欲しいものなのだ。ラジャスは今大いに必要とされているものだ! おまえがサットヴァの性質を持っていると思っている者たちの90パーセント以上は、底知れぬタマスの中に沈んでいる。その中に本当にサットヴァな者が十六分の一でもいればいい方だ! 今われわれが必要としているのは、おびただしいラジャスのエネルギーを目覚めさせることだ。この国全体が今、タマスで覆われている。この国の人々に食料と衣服を与え、目覚めさせねばならない。もっと十分に活動的にさせなければならないのだ。さもなくば、人々は木や石のように、活動する力がなくなってしまうだろう。だから私は言うのだ。魚と肉を大量に食え、とな!」

(「ヴィヴェーカーナンダとの対話」より)

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