母なる神(6-2)
◎普遍的な存在の仕方
普遍的な「母なる神」たるマハーシャクティは、己の超越的意識を介して至高者から引き継いだものならどんなものでも現出させては、自らの作った諸々の世界の中に分け入っていく。彼女は、自らのおのずからなる威厳を支えにして、それらの世界に、それら自身の存在理由たる、神の聖なる魂と、一切を維持する神の聖なる力と喜びとを、みなぎらせる。
私たちが「自然」とか「プラクリティ」と呼んでいるものは、彼女自身の最も外側にある執行的局面のことである。マハーシャクティは、己の繰り広げる諸々の力とプロセスが織りなす調和を自ら陣頭指揮しては、「自然」の諸々の営みに命令を下し、時には密かな、時には明らかな姿を取って、およそ目に見えるもの一切、およそ体験されるもの一切を通して、それらの間に分け入っていく。諸々の世界のどの一つも、世界や宇宙のそれぞれのシステムを巡って営まれる、マハーシャクティご自身の戯れでしかない。そこにあってマハーシャクティは、超越的な母なる神ご自身の、宇宙大の魂および人格として存在しているのである。それらのどの世界も、彼女自身が自らのヴィジョンを通して眺めた後、己の心の美と力の核心へと取り集めては、自らの至福(アーナンダ)を通して創造したところのものに他ならない。