シヴァ・ヨーガ・スートラ(3)「ヨーガとマーヤー」
【5】ヨーガとマーヤー
一切の計らいを捨て、偽りの存在に対する執着を放棄し、決然として、真我によって、真我の内に、真我を現観すべし。
真我によって、真我の内に、無限にして幸福を本質とする真我を現観したとき、人はすべての存在を忘れて、サマーディの境地を味わうことができる。
マーヤーこそは万有の母である。マーヤーが滅び去ったならば万有はすべて存在しない。
この世界万有がマーヤーによって映し出された幻影に過ぎないと知ったならば、身体や財産、快楽などからなる喜びの対象はない。
真我に対する限定的付加条件のために、さまざまな存在があるように見えるだけであり、それ以外の何ものでもない。
ヨーギーたちは、万有はマーヤーによって幻視されたものに過ぎないと知り、万象を真我の中へ消融する。
こうしてヨーギーが種々の限定をすべて離れ去ったならば、完全円満な叡智のかたちをもった、けがれのない真我が勝利を得る。
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