ゴークラダース・デイとM(3)
1年が過ぎ、私はB.A.取得の勉強のため、ラグーンに出発した。
1911年4月、私はカルカッタに戻り、再びMを訪問した。Mは校舎の4階に、そして彼の家族は3階に住んでおられた。Mは、「シュリー・シュリー・ラーマクリシュナ・コタムリト」の第4巻のコピーを私に見せて下さった。校舎の屋上から遠くを見渡すことができるが、彼によると、これが人に無限のアイデアを与えてくれるそうだ。毎晩9~10時まで屋根の上に座って、Mは信者達と共にサーダナーを実践した。ここでMが信者達とよく歌っていた歌が2つある。
「唱えよ おお心よ ハリの御名を
ハリの御名を 大声で歌え
至高者ハリの御名を賛嘆せよ!
そして、ハリの御名を讃えよ おお心よ
この海を渡れ
ハリは大地に 水に住んでおられる
ハリは日に 空気に住んでおられる
太陽に、月に 彼は住んでおられる
ハリの不死の存在は
無限に広がる宇宙を満たす」
「すべての人がシャーマーのヴィジョンを得ることができるのか?
カーリーの宝は皆のものか?
おお、私の愚かな心は、何が真実であるか分からない。なんと哀れなのだ!
あらん限りの懺悔をもってしてさえ、シヴァご自身を真には見ることはできない。
母なるシャーマーの深紅の御足を見るだけで心奪われ、
彼女を瞑想している彼にとって、天の富は本当に貧しい物でしかない
もしシャーマーが彼にその一瞥を投げかけたなら、彼は永遠の至福の中を泳ぐだろう
ヨーギーの中の王子、神の中の王は、むなしくも彼女の御足を瞑想する
にもかかわらず、価値のないカマラカンタは、母の祝福された御足を切望している」
Mは優美さと力強さのある美しい歌声で、ゆっくりと歌われた。彼は歌っている最中は目を閉じ、まるで内側に誰かを見ているかのように、片手を頭上においていた。その後、彼は少しお話しになった。
「師は仰った。
『神を理解することができるだろうか? 私たちは彼の良い面または悪い面のどちらか一つも理解できない。1シーアの水瓶に10シーアの水を入れることができるか? 一体どうすればできるというのか? 彼を瞑想し、彼の栄光を歌いなさい。このような献身を実践しなさい。』と。」
師ラーマクリシュナは、彼を訪問した学生達には交通費を手渡していたと私は伺った。Mはその伝統を受け継いでいた。キールタン(伝統的な歌)を歌った後、Mは彼の学校の最高責任者に仰った。
「ファキール・バーブ、どうか私たちの慣習に従って下さい。」
ファキール・バーブはMに6パイスを渡した。そしてMはその6パイスを私に手渡して、仰った。
「あなたはトラムカーで家に帰りなさい。ぜいたくだと思わないでおくれ。歩くのに使うエネルギーを勉強や瞑想にお使いなさい。」
ある晩、私はお金を受け取ることを拒んだ。Mは仰った。
「ねえ、あなたが副行政官になったら、私に返すことができるでしょう。」
そして、彼は不意にこう言った。
「あなたが決して副行政官にならないことを願うよ。」
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