パトゥル・リンポチェの生涯と教え(77)
◎パトゥルとジャムヤン・キェンツェー・ワンポ
一見そうは見えなかったが、パトゥルはジャムヤン・キェンツェー・ワンポを非常に深く尊敬していた。チェツン・ニンマのテルマの経典を読んだあと、パトゥルは弟子たちにこう言った。
「キェンツェー・ワンポは、クンキェン・ロンチェンパであった。もしキェンツェー・ワンポに直接会う機会に恵まれたら、二つの目を持っている意味があったということになるだろう。」
十三年間、毎年パトゥルは、キェンツェー・ワンポの長寿を願って儀式を行なっていた。
毎年、パトゥルはキェンツェー・ワンポのために長寿の祈りの詩を作った。
毎年、パトゥルは無限の寿命を持つとされるアミターユスの新しい仏像をキェンツェー・ワンポに送った。
毎年、新しいアミターユスの像がパトゥルから届くと、ジャムヤン・キェンツェーが不平を言う声が聞こえてきたという。
「また、あのパトゥルから”指令”が来た! いつまでわたしを死なせてくれんつもりだ!」
-
前の記事
「一日中、教えを学ぶ」 -
次の記事
MISION(BAND VERSION)をアップしました