ヴェーダーンタの実践(13)
15、全世界の中には、五つのインドリヤ、ヴィシャイ、あるいはゴーラハカ(掴むことができる器官)がある。
眼は形を見ることができる。
形はアグニ・タットヴァ(火)から成り立っている。
また、眼は火のタンマートラから形成されている。
ゆえに、眼と形の間には、スワジャーティーヤ・サンバンダが存在する。
眼は音を聞くことができない。
耳はシャブダ・タンマートラから成り立っている。
音はアーカーシャから生じる。
耳と音の間にはスワジャーティーヤ・サンバンダが存在する。
耳は見ることができない。
五つのインドリヤはすべて、ジャダ(知覚なきもの、知性なきもの)である。
それらは真我、あるいは純粋なる魂から、光と力を借りている。真我はこれらのインドリヤの背後に存在する。それは、あたかもコップに入った水が太陽にさらされたときに、太陽から熱を借りているように。
眼のインドリヤとその対象と結びついた真我は、世界を知覚する。
全世界は真我、ブラフマン以外の何ものでもない。
真我だけが真我を見る。
真我は真我を見る。
真我の内と真我の外の間にはスワジャーティーヤ・サンバンダが存在する。
石の欠片はただ真我、ブラフマンでしかない。
ブラフマンは、心と肉体的なレンズを通じて石として現れているのだ。
真実には、全世界はブラフマン(サルヴァム・カルヴィダム)以外の何ものでもない。
真我と非真我の間には、如何なる結びつきもありえないのだ。
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