スワミ・トゥリヤーナンダの書簡集(31)
1913年4月14日
デラ・ダンにて
親愛なるXへ
あなたの健康がすぐれないと聞いて、案じています。治療を受けているにもかかわらず、結果が出ない――まさにそれが不満の原因です。
しかし、あなたは自分のサーダナーを続けるべきです。体が病気であろうと健康であろうと、主の御名を繰り返し唱えることを忘れたり、無視しないようにしてください。
師はよくこうおっしゃっていました。
「肉体と痛みとは仲良くさせておけ。わたしの心よ、お前は至福であれ!」
至福の主をけっして忘れないようにしてください。健康になってから神を呼ぼうと思う者は、けっしてうまくいきません。
大聖者ヴィヤーサはこうおっしゃっています。
「人生の問題が解決した後に神のことを考えようと思う者は、波がおさまったら海で沐浴しようと思う馬鹿者のようなものである。」 海の波はけっしておさまることはありません。荒れた海に飛び込む者だけが、沐浴することができるのです。
同様に、幸と不幸、病気や悲嘆、苦しみや貧困の真っ只中でサーダナーを行なうことのできる者――彼が完成を得るのです。反対に、良い時期が来たらサーダナーを行なおうと思う者は、うまく行かないでしょう。完全に良い条件を得られるほど幸運な人は、この世にはごくわずかしかいません。病気、悲嘆、苦しみ、そして不安は、人生において常に伴うものです。あなたがどんな状況であっても、神に呼びかけてください。さもなければ、霊性の生活において進歩することはひどく難しいでしょう。
最高の願いを込めて、
トゥリヤーナンダ
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