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バクティの精髄(24)

◎ラティまたはバーヴァとラサ

 愛の哲学におけるラサは、まさに美酒である。
 マドゥーラ・バーヴァ(愛人のムード)を開発したバクタは、甘露の遊戯と、シュリー・ラーダークリシュナの魂を震わせる御姿と御名の属性という美酒を味わう。 
 バクタの神聖なる恍惚の境地の特色である永遠の歓喜を味わうことは、ラサと呼ばれている。
 ウパニシャッドにはこう述べられている。

「まさに”彼”はラサである。」

 主クリシュナは、ラサの権化である。
 彼はアキラーラサームリタ・ムルティ(すべてのラサの宝庫)である。
 彼は、ラサが湧きだす泉なのである。

 バーガヴァタには全体に渡って、このラサの概念が詳細に説かれている。
 ラサとは、神聖なる感情である。
 ラサとは、至高なる超越的至福の、永遠なる、不可分の、想像を超えたエッセンスなのである。

 ラティ(主クリシュナへのサーダナー・バクティを生じさせる愛着)が深まり、高められると、それは、バクティ・ラサの不変のフォームであるプレーマ、またはスターニー・バーヴァと呼ばれる。

 バーヴァとは、純粋なタットヴァであるものの精髄であるその感情の名である。
 それは、昇りゆく太陽の光線に例えられる。
 バーヴァは、あたかも太陽の光が朝日の到来を告げるかのように、プレーマの到来を告げ、主クリシュナのもとに到達したいという強烈な渇望によって、心を溶解させる。
 魂の本質的な純粋性と心の柔和は、バーヴァの特性であり、その最低限の兆候である。

 上級段階のバーヴァにおけるラティは、その初期段階よりもさらに著しく、心を柔和にする。
 それがより一層深くなり、バクタがより強烈に主クリシュナを求めると、それはプレーマと呼ばれる。

 シュラッダー(信)を持つと、人は聖者やバクタとの交際にすがるようになる。
 彼は、主クリシュナの御名や栄光を唱え、聞くことを始める。信仰に対する悪や罪、そして障害は、この詠唱と声聞のサーダナーによって滅ぼされる。
 ニシュタ(敬虔さ)は、悪業が滅されたときに生じる。ニシュタから、シュリー・クリシュナについての話の詠唱や声聞のルチ(味わい)が生じる。この味わいから、信仰への強烈な思いが生じる。そしてこの強烈な思いから、クリシュナへのラティが芽生え、ラティが深まって、プレーマとなるのである。

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