仏教修行の真髄
1.
どうしてもまだやめられないものは仕方がないが、そうではなくて、これくらいはいいかな?という感じで、本当は捨て断つことができるはずの小さな悪しき思いや、必要のない小さな悪や、理想に反することに、我々はつい手を出しがちだ。
それらには一切手を出さない。今という希有な時を大事にして、きっぱりとやめる。
2.
本当はそんなに大変な事じゃない。しかし何となく気が乗らないとか小さな理由で実践を避けている日々の小さな善や修行。それらをしっかりとやる。そのような善や修行をおこなうことができることの希有さを考え、今という希有な時を大事にして、きっちりとやる。
3.
どうしてもやめられない悪や、どうしても越えられない自分の中の悪しき習性――そんなものなどは本当はない。ただ自分の努力が足りず、そしてまだ機が熟していないだけだ。もともと完璧なる仏陀の子である私に、打ち砕けないものなどない。そう確信して、自分の中の悪と戦い続ける。
4.
今の私はまだ、修行の大きな達成や、大いなる救済を達成していない。その能力や智慧や心の成熟もまだない。しかしこれは単に、まだ自分の努力が足りず、そしてまだ機が熟していないだけだ。もともと完璧なる仏陀の子である私に、達成できないものなどない。そう確信して、諦めず、否定的にならず、明るく不撓不屈の心で精進し続ける。
これらが、仏教で『四つの正しい努力』と呼ばれる、修行の真髄です。