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第八章 菩提心(1)


第八章 菩提心

 あなたが四無量心に十分に精通したならば、
 人生の意味の根本である、透明な明るさと全智を得るために、
 功徳と智慧の二つを、養わなければいけません。

 それらは、輪廻の海からわたしたちを救出し、
 そして苦しみや恐怖というすべての悪魔を燃やし尽くすでしょう
 そして他の衆生をも輪廻の苦しみから解放し、内的な安らぎへと導くことができるでしょう。

 たとえ菩提心がまだはっきりとは作用しなかったとしても、
 善への情熱の流れが、今まで以上に高く上昇していきます。

 そして最終的には、功徳と智慧が合一し、
 ――あなたが身体と言葉と心を通じてなすすべての行為は、衆生のために意味を持つようになるでしょう。
 そしてあなた自身が、世界の中の真の聖地になるでしょう。

 日々、「菩提心の発願」と「回向」を行なうことによって、
 善の実践は、疲れを知らずに、どんどん増加していくでしょう。
 それは肥えた土壌で育つ、素晴らしい食物のようです。

 そのすべての根や種となるものは「慈悲」であり、
 そこに「菩提心の発願」と「回向」という水が注がれることによって、
 輪廻という幻の世界の中でさえ、たくさんの幸福という果実が実り、
 そして最終的には、最高の智慧と光を得るでしょう。
 それらの貴重な果実を育てるために、努力してください。

 菩提心こそは、幸運の光輝によってもたらされる如意宝珠、幸福の水瓶であり、
 衆生の心の病気を癒すための、極上の薬です。

 それは、純粋意識の太陽であり、
 苦痛をやわらげる月の光です。

 それは、欠点のない星がちりばめられた空のようであり、
 いつも繁栄(現世的幸福)と至福(解脱)をもたらすのです。

 それは、想像できる限りの功徳の無限の雲を集め、
 勝者(ブッダ)の最も素晴らしい性質です。

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