正中線で生きる
ヨーガ等の修行が進んでくると、まず丹田に気が集まり、それだけではなくて、重心が丹田、そして正中線に落ち着くようになります。
そしてそれはさらに中丹田(胸)、そして上丹田(眉間)へと上がり、最後には頭から抜けるようになります。
これはどういうことかというと、体の中心に棒が一本刺さったような感じになり、その他の力は抜けます。肩の力が抜け、リラックスした状態になります。
リラックスしているのですが、正中線がぴんと張り、頭から上に引っ張られているような感じなので、常にしゃんとした感じになります。
瞑想においても、普段の生活においても、このような体の状態を保てることが理想となります。
多くの人の場合、たとえば正中線ではなく、肩で生きています。つまり肩に棒が刺さった感じで、いつも肩を張って生きるパターンです。
あるいは別の人の場合、背中に棒が刺さり、猫背の感じになります。
リラックスといっても、ただ力が抜けているだけでは、ただの怠け者になってしまいます(笑)。
しかし緊張していては、余計なところに力が入り、瞑想できませんし、気の流れも滞ってしまいます。
瞑想中の精神状態も、緊張でもなく、ただ力が抜けているだけでもない、純粋な集中とリラックスの状態をつかまなければなりません。
これは人生においてもそうですね。自分の中心に、天に向かって一本、中軸を入れ、それをピンと張りつつ、背筋を伸ばしつつ、肩の力を抜き、リラックスして生きることが、人生で全力を出す秘訣です。
-
前の記事
シャーンティデーヴァ -
次の記事
菩薩の道(1)「布施と歓喜」