望みをかなえる秘儀
今日は、さまざまな望みをかなえる秘儀を伝授しよう。
もし人から愛されたいなら
心から慈愛を持つことだ。
決して誰をも憎まず、
心の中に決して怒りを生じさせず、
人々への純粋な、平等な愛で心を満たすことだ。
このようにすれば、あなたは皆から愛されるだろう。
しかし「愛されたい」と思う人は
その自己愛の強さなるが故に、人を嫌悪し、
自分のことばかり考えて、他者に慈愛を向けることができない。
よって誰からも愛されなくなる。
もし、不安のない人生を送りたいなら
自己の所有にこだわらず、気前よく施すことだ。
これにより心は常に満足し、物質的にも神の祝福を受けるだろう。
しかし不安を解消したいと思う人は、
所有にとらわれ、物にとらわれ、貪るが故に
心の不安は増大し、物質的にも欠乏する。
もし名誉を得たいなら
プライドを捨てることだ。
ちっぽけなプライドを捨て、心を開いて自由に生きる者は、
人々から称賛され、必要とされるだろう。
しかし名誉を得たいと思う人は
プライドや、その裏側の卑屈さに固執する。
自分と他者を常に比較し、
慢心や卑屈さの間を行ったり来たりして、
不自然な想い・言葉・行動に走る。
こうして彼は名誉から遠ざかる。
もし権力を得たいなら、
決して他者を批判せず、
他者の良いところを称賛するべきだ。
これにより人はついてくる。
しかしふつう、権力を得たいと思う人は、
他者を否定し、
その他者否定の上に、自己の力を誇示しようとする。
こういう人には、人はついてこない。
もし悟りを得たいなら
自己の観念を放棄することだ。
あらゆる観念を超越したところに、それはある。
しかし多くの人は、悟っていない自分の
「教えの理解」という観念にとらわれ、
真の悟りを得ることができない。
これらは公然の秘儀。
しかし人々は無明により、望みと行ないが矛盾している。
一生懸命、望みがかなわない方向に努力している。
その間違った努力を捨て、これらの秘儀に従えば
すべてを手にできるのに。