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心を変革する鋭利な戦輪(2)

 輪廻を頼りなく彷徨い、
 利己的な幸福しか求めない、この”自己執着”は、悪魔の密偵。
 利己主義と快楽主義の味から、自己を切り離せ。
 そして私は、他者のために、喜んで困苦を抱きしめよう。

 カルマに突き動かされ、苦しむことが習慣となっている――
 この性質を共有するすべての衆生たちの苦悩、
 私はこれを、幸福を願い求める自己の上にぶち撒けよう。

 利己的な欲求が、わが心に入るとき、
 私はそれを追い払い、わが幸福を一切の衆生に捧げよう。
 私の周囲の人々が、私に対して反抗してきたとしたら、
 私はそれを楽しみ、「これは、私が怠慢なるがゆえに起こったことである」と考えよう。

 わが肉体が、耐え難き病の餌食となるならば、
 それは、私が他者の体を傷つけたがゆえに、
 私に返ってきた悪しきカルマという鋭利な戦輪(チャクラ)である――
 今から私は、すべての病をこの身に受けよう。

 わが心が、苦しみの餌食となるならば、
 それは、私が他者の心に乱れを生じさせたがために、
 私に返ってきた悪しきカルマという鋭利な戦輪である――
 今から私は、喜んで、すべての苦しみをこの身に受けよう。

 私が、強烈な飢えと渇きに苦しめられるならば、
 それは、私が詐欺、窃盗などの欲深き行為に耽ったがために、
 私に返ってきた悪しきカルマという鋭利な戦輪である――
 今から私は、喜んで、すべての飢えと渇きをこの身に受けよう。

 私が力なく、他者に奴隷のように使われるならば、
 それは、私が弱き者に敵意を抱き、彼らを従属させたがゆえに、
 私に返ってきた悪しきカルマという鋭利な戦輪である――
 今から私は、この身と人生を他者への奉仕に使おう。

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