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ラームチャンドラ・ダッタの生涯(11)

 一八八五年一二月、シュリー・ラーマクリシュナは癌の治療のため、カルカッタの北に位置するシャームプクルに居を移された。ラームは師のお世話をするための準備に積極的に参加した。
 カーリープージャーが近付いたある日、師は、聖なる母の礼拝の大事な行事を祝いたいという想いを述べられ、信者達に必要なものを集めるように求められた。そして信者達は、花、果物、お菓子、サンダルペースト、お香、そして灯明を手に入れた。吉兆な時が訪れたので、信者たちは師が礼拝を行なわれるだろうと考え、師の前にそれらを差し出した。そこには像はなかった。信者達は師の周りに座って静かに待っていたが、彼は瞑想に没頭されたままであった。突然、ある考えがラームの心をよぎった。

「師が礼拝を行なう必要はない。われわれが彼に礼拝するべきだ。」

 ラームはこの考えをギリシュに囁いた。ギリシュはこう答えた。

「何と言ったのだい? 師はわれわれの礼拝を受けるのを待ってくださっているというのか?」

 そして直ちにギリシュはいくつかの花を取って師に捧げ、「シュリー・ラーマクリシュナに勝利あれ! 母に勝利あれ!」と言った。師の全身の毛が逆立ち、サマーディに入られた。師のお顔は神聖な笑みで喜びに満ちていらっしゃった。残りの信者達も師へ花を捧げ、恩寵を受けた。

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