マノモハン・ミトラの生涯(15)
ある祝典の日に、マノモハンの母親であるシャーマスンダリーは、ラームの家で夕方のキールタンを聞いている間に、肉体意識を失いそうになりました。すぐに彼女はマノモハンを呼んで、そっと彼に伝えました。
「聞いて、我が息子よ。今日この祝典の最中に、わたしは肉体を捨てるでしょう。わたしは至高者の御名を聞きながらこの世界から去ります。このことは誰にも言わないでくださいね。祝典の妨げにならないようにしてほしいのです。」
マノモハンは母親に礼拝して、再びキールタンに戻りました。彼女の最後の願いに従って、彼は、極度の悲しみを誰にも表わさずにいました。そしてその間に、シャーマスンダリーは世を去りました。ラームと幾人かの隣人は、祝典が終わったときにこの悲しい知らせを聞いたのでした。
こういう格言があります。
「もし人が神を望むのであれば、神は彼からすべてを取り去ります。そしてそれでも人が神を愛し続けるのであれば、神ご自身がその者の奴隷となるのです。」
マノモハンは、試練に次ぐ試練を経験しました。母親が亡くなってすぐに、娘も一人亡くしました。
友人の一人が彼を慰めようとしたとき、彼はこう答えました。
「すべてが師のご意思によって起こっている。われわれは、師のご意思の何を知っているというのだろうか? 師は、我々にとって何が良いことなのかをご存じだ。わたしが決して師のご意思に反することのないように、祝福しておくれ。」
-
前の記事
リトルクリシュナ 完全版 第1話「魔女の罠」 -
次の記事
マノモハン・ミトラの生涯(16)