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プラーナーヤーマ


 ブラフマー神をはじめとする神々でさえも、プラーナーヤーマの修練に没頭したのである。それゆえに、われわれは気を修練しなければならない。

 プラーナーヤーマを規定どおりに修練した結果、気道の組織が清掃されたときには、気は容易にスシュムナー気道の入り口を開いて、その中に入る。

 気がスシュムナー気道を流れるならば、心が不動になり、マノーマニー状態になる。

 この状態に到達するために、クンバカの術に通じた人たちは、種々のプラーナーヤーマを行なう。種々のプラーナーヤーマを行ずることによって、いろいろな神秘的な力を得るであろう。

 アパーナ気を上に引き上げ、プラーナ気を喉から下に導くべし。そうしたならば、ヨーギーは老化から解放されて、16歳の若者のようになる。

☆ウジャーイー・プラーナーヤーマ

 両方の鼻孔から気をゆっくりと吸い込み、保息した後、ゆっくりと吐く。息の出し入れ時には、師の指示に従って音を立てる。

 このプラーナーヤーマは、喉の咳を除去し、体内の火を増強し、気道・体液・腹部・体質等に関する病気を消し去る。
 このプラーナーヤーマは、座っても、立っても、歩きながらでも行なうことができる。

☆バストリカー・プラーナーヤーマ

 智者は蓮華座を正しく組んで、正身端座し、力をこめて、鼻から息を吐く。
 そのとき、息が音を立てて、心臓、喉、頭部にまで達するようにして息を吐く。
 そしてすばやく息を吸うべし。
 このすばやく力強い出入息を繰り返すこと、あたかも鍛冶屋がふいごを力をこめて踏むがごとくである。
 かようにして、自己の体内にある気を意識的に回転すべし。その結果、体内に疲れが出てきたら、気が体中に充満するように、右鼻から息を吸うべし。それから、親指と薬指と小指でしっかりと鼻を押さえ、クンバカを行なった後、左鼻で息を吐くべし。
 その後、再びふいごのような呼吸を繰り返した後、今度は左鼻で息を吸い、クンバカを行なった後、右鼻から息を吐くべし。
 このプラーナーヤーマは、体質の異常による疾患を取り払い、体内の火を増強する。
 また、速やかにクンダリニーを覚醒させ、気道を清掃し、快感を与え、体に良い結果をもたらす。そしてスシュムナー気道の入り口をふさぐ粘液等の障害物を取り除く。
 このプラーナーヤーマは、スシュムナー気道の中に生じた頑固な三つの結節を破壊するものであるから、特に修練しなければならない。
 

☆ブラーマリー・プラーナーヤーマ

 このプラーナーヤーマにおいては、吸息は雄蜂の羽音のごとき音を立て、出息は雌蜂の羽音を立ててゆっくりと行なう。かかる修練をなすとき、ヨーガのたち人たちの心の中に、ある種の恍惚状態が生じた。

 クンバカ(保息)には、プーラカ・クンバカ(息を吸って止める事)と、レーチャカ・クンバカ(息を吐いて止める事)と、ケーヴァラ・クンバカの三種がある。
 ケーヴァラ・クンバカとは、プーラカでもレーチャカでもなく、自然に気楽に生じる保息である。ケーヴァラ・クンバカに成功するまでは、プーラカとレーチャカのクンバカの修行を続けるべきである。
 ケーヴァラ・クンバカこそは真のプラーナーヤーマであるといわれる。これに成功したときには、三界において得られないものは一つもない。そして深い瞑想に入ることができる。このことは疑問の余地がない。

 クンバカによって息を止めたままで、心をあらゆる対象から引き離すべし。これによって深い瞑想に入ることができるのである。

 

 ハタ・ヨーガに成功したという印は、以下のようなものである。

①体が痩せる
②顔色がさえてくる。
③ナーダ音がはっきりと聞こえる。
④眼に曇りがなくなり、輝く。
⑤無病になる。
⑥ビンドゥの克服(精液が昇華され、性欲に悩まされなくなる)。
⑦消化力が旺盛になる。
⑧気道のつまりがなくなる。

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