スワミ・トゥリヤーナンダの書簡集(3)
1898年11月14日
べルル・マトにて
親愛なるハリモハンへ
おそらくあなたは、わたしがヴィジャヤの最終日にアルモラからここ[ベルル・マト]に着いたことをご存知でしょう。アルモラを離れているあいだにあなたからの手紙を受け取りましたが、お返事することができませんでした。どうかわたしからのヴィジャヤの挨拶をお受け取りください。
精神的な生活おいて、常に注意深くあってください。どんな事柄に対しても、無鉄砲すぎてはいけません。自信過剰は、思いがけない大きな苦しみの元になります。「恐れがあるところに、勝利はある」ということをよく理解してください。
わたしはあなたがマニラトナマーラ、または真珠の花輪[シャンカラによって質疑応答の形式で書かれたヴェーダンタの経典]を思い出してほしいと思っています。あなたが教えを身につけ、人生に適用できなければ、経典を学ぶことは無駄であり、あなたと聖なるものとの交わりは無益なものになります。
なぜわたしがこのようなことをあなたに言っているのかをじっくりと考え、その後で、正しいと思ったことを実行することをけっしてためらってはいけません。
あなたのやすらぎを願う者、
トゥリヤーナンダ
追伸:“良いことはすぐに悪いことに変わります。牛乳は簡単に凝乳になり、そしてけっして再び牛乳に戻らないように、人がいったん悪くなると、再び良くなることはありません。”[トゥルシーダース]
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