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シュリー・チャイタニヤ・マハープラブ(30)

【プリーでのシャナータナ】

 シャナータナ・ゴースワミーは、すでにプラヤーガ(アラハバード)でチャイタニヤから指示を受け、ヴリンダーヴァンへと送られた布教者の一人でした。
 そして彼はジャルカンダの森を経由して、再びチャイタニヤに会いにプリーにやってきました。
 この厳しい旅の苦労が、彼の身体に不治の皮膚病を引き起こしました。
 よって彼はプリーに到着すると、山車祭の間にジャガンナートの車の車輪に轢かれて命を終わらせようと心に決めたのでした。
 そしてシャナータナがチャイタニヤに会ったとき、チャイタニヤは彼が自殺をしようとしていることを見抜き、彼にこのように言いました。

「シャナータナよ! 命を捨てることでクリシュナを得ることができるなどいうことがあるならば、私はすぐさま百万回以上もこの命を犠牲にしただろう。
 死を求めることによってではなく、愛によって、われわれは彼を得ることができるのだよ。それ以外に道はない。
 自殺などはタマスの産物に過ぎず、罪深いものだ。
 愛の道については、主にバーガヴァタで説かれている九つのバクティの道があり、それらの中のナマ・サンキールタン(神性なる御名を唱え歌うこと)が最高の位置にあるのだよ。」

 シャナータナはこう答えました。

「あなたは神のような全智者であります。
 私は機械のように、あなたがハンドルを回す通りに動くのです。
 私はけがれた性質を持つ、卑しい見下げ果てた者です。
 私を生かしておくことで、あなたは何を得るというのですか?」

 そこでチャイタニヤはこう言いました。

「おまえの肉体は私のものだ。
 おまえは私にすべてを明け渡したではないか。
 なぜ、他人の所有物を壊そうなどと考えているのか?
 おまえは悪行と善行の区別がつかないのか?
 おまえの肉体は私の最高の道具なのだ。
 それを使って、私は私の目的を果たすのだよ。
 信仰、信者、そしてクリシュナ・プレーマの本質の解説、ヴィシュヌ派信者の勤めと日々の実践の体系化、クリシュナへの信仰、そしてクリシュナへの奉仕を愛することが最高だということを伝道すること、忘れ去られている聖地マトゥラーとヴリンダーヴァンの復元、真の梵行を説き明かすこと、私たちの大好きな地であるマトゥラーとヴリンダーヴァンでこの信仰を伝道すること――これらすべてを行うことを、私はおまえに命じよう。
 私は母の命令によって、ヴリンダーヴァンではなくニーラーチャル(プリー)で暮らしている。だから、自分ではマトゥラーに布教に行くことはできないのだよ。
 おまえの肉体は、私がそれらの使命をすべて行うための道具なのだ。
 それでもおまえは、命を捨てたいと思うのか!
 どうして私がそれを許可することなどができよう?」

 シャナータナは師の命令を受け入れて、頭を下げました。
 シャナータナの肉体は、膿んでいる傷と発疹だらけでしたが、チャイタニヤはかまわず彼を抱き締めました。すると驚いたことに、その発疹は消え、彼の身体は金色になったのです。
 そしてドラ・ヤートラーの後、彼は為さなければならないことについての細かい指示を受けて、ヴリンダーヴァンへと遣わされたのでした。

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