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シュリー・チャイタニヤ・マハープラブ(6)

【ニマイの心的状態の変化】

 当時、ニマイの心的状態は頻繁に変化し、神にすべてを投げ出した一信者の状態から、突然、神の力と荘厳さを現したりしました。この例では、シュリーヴァスの家で、以前と同じような出来事がありました。

 神聖な意識状態で信者達に囲まれたニマイが、ヴィシュヌの神座に座っていました。彼の体から放射した光が部屋を包み、言葉では言い表せない愛らしさと甘い笑顔が、彼の顔をさらに輝かせていました。信者たちは宇宙の主に直接お会いしているように感じ、山のような花を持って、押し合ったり騒いだりすることもなく、信仰深く荘厳な雰囲気の中で夢中になって礼拝をおこなっていました。人々は皆、多くの食物を捧げ、それを召し上がってくださるようせがみ、主は何千人もの空腹を満たすのにも十分なほどの食物をすべて召し上がりました。彼は静寂で穏やかな表情を見せ、人々は主が自分だけを見てくださっているように感じていました。

 すぐに夕暮れになり、信者たちはアーラティを行おうと考えました。人々はこの儀式を行うにあたって適任者であるニマイの母親サチを連れてきて、ニマイは彼女の息子ではなくすべての主であることを話しました。サチはその足元に平伏し、すぐにトランス状態に入って踊り出しました。サンスクリットの知識がなかったにも関わらず、彼女はバーガヴァタ・プラーナの中にあるクリシュナの母のデーヴァキーがクリシュナへ呼びかける賛歌を歌い始めました。

 そして主は信者を一人ずつ呼び、言葉をかけていきました。オオバコの葉を提供していたシュリーダルという男が呼ばれ、祝福を受けました。主は、トランス状態に入ったシュリーダルに、欲するなら王国さえも与えようと言いましたが、シュリーダルは、主の信者の使用人として働く恩恵だけを希望しました。

 そしてラーマとシーターの信者であるムラーリが呼ばれました。ムラーリは、シーターが付き添うラーマのように主を見ていました。
 主は、ムラーリやアドワイタ・アーチャリヤを通して、神に到達する方法にはならないのでオカルティズムに興味を持つのをやめるよう、人々に助言しました。

 次に、イスラム教徒のハリダースが呼ばれました。主は信者達に、鞭が身体に食い込んでもハリダースは痛みを感じなかったことを説明しました。

 主は信者全員に、願いを何でも叶えてあげようと言いましたが、皆、バクティ以外を受け取ろうとしませんでした。

 天使のような性質を持った信者のムクンダは主に呼ばれず、このかわいそうな男は建物の外で泣いていました。シュリーヴァスが主に彼を放置している理由をたずねると、主は、ムクンダは私に会うためにあと一千万回生まれ変わる必要があるのだと言いました。するとこれを聞いたムクンダは、歓喜に溢れて踊り出しました。この偉大な信者にとって、主に会うための一千万回の転生など、苦悩の理由にはならなかったのです。他の信者がそのようなムクンダの態度を主に報告すると、主は信者を呼び集め、ムクンダへの態度の本当の目的は、その信を確かめると同時に、本当の信仰と明け渡しの意味を皆に見せるためだったのだと明かされました。

 このような主の顕現は夜遅くまで続き、人々を魅了しました。これまでになくあらゆる面において主の完璧な美しさが溢れているとバクタ達は感じました。彼はすべての信者を一人ずつ抱擁し、バクタ達はラーダーやゴーピーとクリシュナとの忠実な関係を体験したのでした。その後、主の魅力と御力は信者たちにとって偉大すぎるものであったため、信者たちは、主が元の人間の姿に戻ることを懇請し、畏敬の緊張感からの解放を求めました。

 「では、そうしよう」と主は答え、その後、「ギャッ!」と叫んで倒れました。こうしてマハー・プラカーシャ(偉大なる天啓)は終わりました。その後、ニマイの意識はなかなか戻らず、顔には様々な死の徴候が現れ始めましたが、ラーダーの従者の歌が歌われると、徐々に人間意識を取り戻しました。信者たちは皆でハリ・ボロの聖なるスローガンをあげて、歓喜に溢れる中で踊り始めました。

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