シュリー・グル・ギーター(1)
シュリ・グル・ギーター
オーム
サダーシヴァ神はリシ、賢者、そしてこの賛歌グル・ギーターのマントラの授与者である。
グルは至高者そのものであられ、神である。
その種字である「ハム」、そのシャクティである「サ」、そしてその秘密のマントラである「クローム」
――あなたはこのマントラを使い、グルの優美さを得るためにそれを繰り返し唱えなさい。
グルの御足の目は、ハム(個々の真我、シャクティ)とサ(遍在する真我)によって表される。
彼は宇宙の神聖なる原因。
彼自らの意思である彼は、世界を高めるために、さまざまな姿で顕現される。
彼はこの上なく自由。
彼の御姿は、神聖に顕現し、不滅である。
彼は永遠であり、一切に遍在する。
彼の御足を瞑想しなさい。
わたしは、生の四つの目的の一切を悟るために、グル・ギーターの詠唱に従事する。
学ぶべきことのすべての題目の中で、グル・ギーターは最も不可解で神聖である。
グル・ギーターを詳述することで、われわれの耳を優しく美しく飾りたまえ。
われわれはこれを大いなる祝福、神聖なる恩恵として受け取ろう。
シュリ・グル・ギーター
ここにグル・ギーターをはじめる
スータは言った。
かつて、信仰の秘密を知るシヴァ神が、美しきカイラス山に座ってらしたとき、パールヴァティは敬意を持って彼に礼拝し、こう尋ねた。
「オーム、神々の主に帰依し奉ります。
おお、宇宙の至高の指導者よ!
おお、温和で慈悲深きマハーデーヴァよ、最も優れたる神よ!
グルの神秘をわたしに解き明かし、詳説してください。
おお、主よ、汝の蓮華の御足に礼拝し奉る。
どの道が人間が絶対性を持つ者となる道かを、お教えください。
おお、慈悲深き偉大なる神よ!」
シヴァ神はこうおっしゃった。
「おお、女神よ、汝は我が現れ、我そのものである。
汝のために、わたしの愛からこれを答え、説明しよう。
かつて、一切のローカ(世界)の利益のために、これをわたしに尋ねた者は、誰もいなかった。
わたしは、三界の一切の神秘的な不可思議なるものを汝に解き明かそう。
おお、美しき者よ!
聞きなさい!
絶対なるものはグルと相違はない。
これは真理。
これは真理である。
これは、ヴェーダ、さまざまな他の聖典、叙事詩、マントラやヤントラの科学、秘密の詞章などによっては明かされていない真理である。
様々な論文、そしてさまざまな分派と教義は、すでに迷妄なる衆生をさらに混乱させるだけだ。
グルの真理を知ることなく、供儀を行い、誓いを立て、苦行を為し、捧げ物を供養し、ジャパを行い、巡礼を続ける者たちは、無智である。
グルとは、真我、純粋意識と異なるものではない。
これは、真理、絶対的真理を超越している。
故に、賢者はグルを探求し、見いださなければならない。それを自らの義務と思わなければならない。
無智を負うことで、この世に生まれた存在は、宇宙の母が秘密の叡智として身体の中に宿っていると思っているのだ。
しかし、彼女は自らの光の中に、優美さを持って、グルの言葉を通じて正体を現す。