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サーダナーの指針の花輪(111~120)

111.
 怒りから、さらに八つの悪癖が生じる。
 すべての邪悪な性質と行動は、怒りを原因として生じる。
 よって、怒りを根絶することができるならば、すべての邪悪な性質は自ずから消え失せる。
 怒りから生じる八つの悪癖とは、不正(不義)、軽率さ、他者への迫害、嫉妬、強奪、殺生、乱暴な言葉、残酷さである。

 
112.
 怒りから、妄想や誤った見解が生じる。
 そこから記憶が混乱し、記憶の混乱から道理は失われ、人は破滅する。

113.
 現代においても、怒りが様々な病気の原因や悪化の因になっていることが理解されている。

114.
 精液を浪費すると、心身の活力が弱まり、短気で怒りっぽくなる。
 愛著は、怒りという茎の根である。
 よって、愛著という根を破壊しなければならない。そうすれば怒りという茎も自ずから消え失せる。

115.
 怒りの根本原因は、迷妄とエゴイズムである。
 正しい熟考・考察を通して、エゴイズムを取り除かなければならない。

116.
 もし志を持つ者が、自らの怒りを制御することができたならば、彼の修行の半分は終わったといえる。
 怒りの制御は、同時に欲望の制御も意味する。
 怒りの制御は、真実には自らの心の制御を意味する。
 怒りを制御した者は、いかなる間違った、あるいは邪悪な行為も為すことはできない。
 彼は常に正しくなる。

 
117.
 少しイライラしたり怒りが出てきたときはいつでも、すべての会話をやめて、沈黙しなさい。
 毎日1、2時間、モウナ(沈黙の行)をおこなうことは、怒りを制御する上において大いに役立つ。
 そして言葉を発するときは、常に優しく甘美な言葉だけを話すように心がけなさい。

118.
 怒りを制御するのが最も困難な状況においてこそ、最大の努力をもって冷静でありなさい。
 空腹時や、身体の調子が悪いときなどは、通常よりもイライラしやすくなるだろう。このようなときにはよりいっそうの注意をもって、怒りを制御しなければならない。 

119.
 怒りの心の動きを、自分自身と同一視してはいけない。
 心の湖に怒りの波が起こるとき、あなたはその波のただの観察者として立っていなさい。
 真我を自分自身と同一視しなさい。
 そして、心の動きのショーのただの観客のようでありなさい。

120.
 つきあう仲間は気をつけて選択しなさい。
 同じ志をもつ仲間を持ちなさい。
 出家修行者、バクタ、そして聖者たちと共に行動しなさい。
 精液を漏らしてはいけない。
 酒、麻薬などはあきらめなさい。
 タバコも吸ってはいけない。

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