カトク・ケンポ・ンガワン・パルサンの生涯(2)
彼が2歳のとき、彼の父は彼をギャドゥク隠遁所のニョシュル・ルントクのところへ連れて行きました。ルントクは彼を見て大歓喜を露わにし、祝福を与え、贈り物をしました。
彼が5歳のとき、彼の家族は洪水のために大きな困難に直面していました。そんなある日、彼は小枝をキーラの形にし、こう言いました。
「私がインドでヴィマラミトラだったとき、
ガンガーを逆流させました。
渓谷の川には何の問題もありません。
お母さん、大いなる驚きを見てください。」
そのとき、彼が川にキーラを向けながらヴァジュラキーラのマントラを唱えると、川はまるで嵐によって押し上げられたかのように、その流れを変えました。
7歳のとき、彼の叔父は彼に祈りの経典を読むように言いました。彼の叔父が彼にその一節を教えると、彼は叔父の後を繰り返さずに、その次の節を口にしました。彼の叔父は怒ってこう言いました。
「なぜお前は飛ばしているんだ? お前はその節を理解していないではないか。」
その後、彼はゆっくりと学び、20日かけて祈りの最初のページを覚えたように見えたので、叔父は満足しました。
しかしそれから後のある晩、その子はうとうととしながらサンポ・チョパを全部を読みました。これを見て、彼の叔父は、自分が尋常ではない人物と関わっているのだと気づきました。叔父が彼のところに多くの新しい経典を持ってくると、ケンポはそれら全部を難なく読みました。叔父は彼にもう経典を読むレッスンをするのをやめました。
8歳のときから、彼は多くのラマから教えとアビシェーカを受け取り始めました。15歳のとき、彼はケンチェン・ギャルツェン・オーセルによって見習い出家者として認められ、ニョシュル・ルントクは彼に誓いを守ることの大切さをアドバイスしました。
彼はニョシュル・ルントクと一緒にペマ・リトゥと呼ばれる隠遁所へ移りました。そこで彼はルントクからンゴンド(前行)の詳しい指導を受け取り、ンゴンドの規定回数を完了しました。ンゴンドのマンダラ供養の修行の間に、彼は夢でロンチェン・ラブジェムを見ました。ロンチェンパはケンポの頭に水晶を載せながらこう言いました。
「ああ! 心の本性は悟りの心なのだ。ああ!
ああ! 大いなる空はサマンタバドラの領域なのだ。ああ!
ああ! 開放性、つまり生来的な覚醒はダルマカーヤなのだ。ああ!
ああ! 5つの光から一切のものが生起するのだ。ああ!
ああ! 生来的な覚醒の本性は、見解や瞑想を超越しているのだ。ああ!
ああ! 今日それらがあなたの心に確立されますように。」
献身の力のために、ケンポはしばらく衰弱しました。彼の祭壇のロンチェン・ラブジェムの像からは舎利が出てきました。ニョシュル・ルントクは、他の者にこのように言いました。
「ケンポは今世紀のヴィマラミトラのトゥルクでしょう。なぜなら、ヴィマラミトラは、ニンティクの教えを広めるために毎世紀チベットに主要な転生者を送ると約束したからです。」