「鼻の穴と気道の関係」
◎鼻の穴と気道の関係
で、話を戻すと、結局プラーナを鼻から吸収していますよと。だから単純な、酸素が入ってここから肺に行く入り口とその道だけじゃなくて、吸収されたプラーナがいったん頭に行って肺を巡るっていう考え方がある。口で呼吸した場合はそうならないんだね。だから鼻でちゃんと呼吸しないと頭にちゃんとプラーナが行かないんです。だからね、ちょっと頭がボーッとしてくる。皆も経験あるかもしれないけどね。鼻が詰まっているとき頭がボーッとするとか。
普段から口で呼吸している人がいたら、これからは鼻で呼吸したほうがいいです。その方が何割か、頭が良くなります(笑)。吐くのはね、ヨーガでは鼻で吸って鼻で吐くんだけど、中国のやり方では鼻で吸って口で吐くことが多いです。だから吐くのはどっちでもいいと思います。中国で口から吐くのは、多分丹田を意識しているんだと思うね。口から吐くと丹田が非常に活性化する。ヨーガは、鼻で吸って鼻でスムーズに吐くことを主眼としている。だから吐くのはどっちでもいいです。でも普段から吸うのは鼻のほうがいいね。
右と左の鼻というのが、直接的に右の気道と左の気道にリンクしているんです。だからヨーガの呼吸法でも、例えばこれはみんなあんまりやらないほうがいいけども、体を冷やす呼吸といって、左鼻だけで呼吸するやり方がある。逆に体を温める呼吸法として右鼻だけで呼吸するやり方がある。私はあまりこれは良いとは思わないね。ちょっと偏るから。それよりもちゃんとこう、均等にしたほうがいい。
我々が右鼻でばっかり呼吸しているとき、実際に体のエネルギーが右に偏ります。それによって、よくいえば、活発になってくる。悪くいえばちょっと興奮気味になります。逆に左ばっかり行ってると、ちょっと心が落ち込んできて体が冷えてきて、という感じになってくる。で、これは大体自分を観察しているとわかるけど、一人の人間の中で、一日のなかでこう、入れ替わるんです。
一番いいのは、どっちも通ったほうがいい。どっちも通ってると均等に気が巡るようになって、しまいには真ん中に入るようになります。これが一番いい。だから呼吸法とかでも左右使って均等にやろうとするんだね。で、これは普通の人の話。
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