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「鳥のダルマの素晴らしき花輪」より(9)

 
 次に鳩が立ち上がって、空中に三度舞い上がり、それからこう鳴きました――「イムク、イムク」。これには「がっかりさ」という意味があります。

「この濁世に生きる衆生たちを観察していると、がっかりさ。イムク。
 よこしまな者たちの振る舞いを見ていると、がっかりさ。イムク。
 言い争いをしている家族たちに出会うと、がっかりさ。イムク。
 嫉妬深い愚かな隣人たちとつきあうと、がっかりさ。イムク。
 こだわりの強い偉い人たちのする面倒な論争に巻き込まれると、がっかりさ。イムク。
 悪意を持った人のおこないが流す毒に触れると、がっかりさ。イムク。
 おせっかいな人から追いかけ回されると、がっかりさ。イムク。
 意味のないおしゃべりにはがっかりさ。イムク。
 間違った教えをたれている仏法の敵に出会うと、がっかりさ。イムク。
 いけないやり方で手に入れた食べ物や富を浪費している者にはがっかりさ。イムク。
 食べ物に混ぜ物をするインチキにはがっかりさ。イムク。
 この世の無常と死の確実なことがわかっているのに、それでもこの世に執着する者にはがっかりさ。イムク。
 愛情こめて育てられたのに、大きくなってから両親を裏切る子には、がっかりさ。イムク。
 心が離れて信じられなくなった友達にはがっかりさ。イムク。
 親切に対して裏切りのお返しをしてくる偽りの友達にはがっかりさ。イムク。
 がっかりなおこないは、すべて賢く避けましょう。」

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