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「陰陽について」

◎陰陽について

(T)先生、陰陽理論っていうのは、そういうクンダリニーとか仙道のシステムと関係付けられることはないんですか?

 陰陽理論というのは、結局ね、インドヨーガやインドの元々の考え方、それから中国のそういった考え方、それからチベットもそうだけども、結局はベースは陰陽なんですよ。陰陽プラス三つのグナ。三つのグナというのは、ラジャス・タマス・サットヴァっていう宇宙の根源的な三つのエネルギーがありますよと。それからもう一つの陰陽という考え方があって、陰陽というのはつまり、さっきの話でいうと、陽の気道が右の気道です。つまりピンガラとかスーリヤとかいう気道だね。で、陰の気道が左の気道です。だから当然この世の現象というのは陰と陽で分けられる。
 陰陽と重なり合うようにして、三つのラジャス、タマス、サットヴァという考え方がある。重なるとも言えるし、別とも言えるんだけど。ラジャス、タマス、サットヴァというのは、サットヴァっていうのは善性といって、光ともいえるんだけど。別の言い方をすると執着のエネルギーであると。で、ラジャスというのは怒りのエネルギーだね。激質とか言うけど。タマスというのは闇のエネルギー、無智のエネルギーですね。この三タイプのエネルギーがありますよと。で、陰陽がありますよと。
 ということは、3かける2は? 6だね。だからあの、チャクラって六つなんです。よく七つのチャクラとかいうけど。さあ、七つのチャクラとかよくいうのに、なぜチャクラは六つだと私は言っているのかと。これはどう思いますか?
 七つのチャクラっていった場合、まず尾てい骨、それから性器、へそ、胸、のど、眉間、そして頭頂と。これはもちろん経典とか見るとそれぞれ名前がついている。ムーラーダーラ、スワーディシュターナ、とずーっと付いている。そして一番上はサハスラーラ・チャクラって一般にはいわれるんだけど、本当の名前はサハスラーラ・パドマっていうんです。
 サハスラーラって千の花弁という意味なんだね。千の花弁を持つ蓮華といわれていて。チャクラって言葉は本当はあんまり出てこないだね。チャクラじゃないんです、実は一番上は。ここはまさに我々が解脱とか天の世界に向かうための入り口なんです。結び目とか車輪という意味でのチャクラというのは六つなんです。
 だからちょっと話が飛んだけども、あるいは欲六界、つまり欲界ね、我々がいる欲界というのは、原始仏教ではよく五道とも言っていたけども、まあ六つの世界に分けられている。それは地獄、餓鬼、動物、人間、阿修羅、天という六の世界だね。あるいは天界そのものも六つの世界に分けられている。この三とか二とか六というのはこの宇宙における重要な素数っていうか。よく使われるんだね。
 まあ、だから話が大きく広がってしまったけども、陰陽がクンダリニー・ヨーガに関係あるかというよりも、陰陽自体というのは、インドにしろ中国にしろ、まずはベースにある大きな考え方だね。
 当然身体にも陰陽がありますよと。それはまさにさっき言ったピンガラとイダーの気道と。それプラス三つのグナの考え方がある。それプラスさらに、このあいだも言ったような、五つの元素の関係とか。この五つの元素の関係というのも、地、水、火、風、空と。これもね、よくいろいろ、いろんなところにかかわってくるから覚えたほうがいいよ、といつも言っていますが、これは色にすると黄色、白、赤、グリーン、ブルーの世界です。これは例えば元素でいうと、地元素が黄色。水の元素が白。火の元素が赤。風の元素、風元素がグリーン。で、空の元素がブルーだと。
 これはチャクラでも当てはめられる。下のチャクラ、ムーラーダーラ・チャクラから、スワーディシュターナ、マニプーラ、アナーハタ、ヴィシュッダという五つのチャクラが五つの元素に当てはめられて、で、仏教ではこれに五仏ね、ラトナサンバヴァ、アクショーブヤ、アミターバ、アモーガシッディ、ヴァイローチャナという五人の仏陀がこれに当てはめられている。これにも意味があるんだね。
 さらにこの五人の仏陀がもつ五つの智慧というものがあって、この五というのが一つの素数として使われている。なかなか複雑だね(笑)。
 それらはすべて修行にかかわってきます。いろいろ修行を進めてくとね。

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