「優れた熱と劣った熱」
◎優れた熱と劣った熱
【本文】
チャンダーリーの火の修行によって体に熱が生じたとしても、それにはすぐれたものと劣ったものがある。
・へそや性器から中央管で燃える熱は優れているが、中央管の外側で燃える熱は劣っている。
・身体の内側のほうから出てくる熱は優れているが、皮膚の下のような外側で燃える熱は劣っている。
・熱の燃える範囲が広い熱は優れているが、狭い熱は劣っている。
・熱の量が多いのは優れているが、少ないのは劣っている。
・実際に生命エネルギーが覚醒して生じる熱は優れているが、単に呼吸法の力だけで生じた熱は劣っている。
これはつまりチャンダーリーの火、またはここでやらせているようないろんなクンダリニー・ヨーガ的な修行をすると、当然必ず体に熱が発生しますよと。熱が発生すること自体はとてもいいことなんだけど、それにも相対的にね、優れたものと劣ったものがありますよと。
例えば、へそや性器から中央管で燃える熱は優れているが、中央管の外側で燃える熱――つまりさっき言った、へそで燃えるとか、心臓で燃えるとか、体の真ん中のところで燃える熱というのは優れてるけども、そうじゃない部分で燃えてる熱っていうのは、まあ燃えないよりはいいけども、ちょっとまだレベルが低いですよと。
身体の内側のほうから出てくる熱は優れているが、皮膚の下のような外側で燃える熱は劣っている。――つまり内側の方からガーッて出てくる熱はいいんだけど、じゃなくて表面的に――まあ実際にそういうときがあります。表面が熱くなるとかね。それはレベル的にはまだ下の方ですよと。
それ言ったらさ、さらにだめなのは――まあいつも言うけども、ホットヨガは駄目です(笑)。身体ですらない(笑)。つまり外側を温めるんじゃなくて、内側からガーッて熱を発生させなきゃいけない。逆にああいう感じで意図的に熱い中でアーサナとかやると、逆に内側の生命エネルギーが消耗します。ここでホットヨガ行ってる人いるかどうか分かんないけど(笑)、ホットヨガは本当はやめたほうがいいね。じゃなくて、内側からいかに熱を出すかっていうことに集中しなきゃいけない。
で、皮膚の辺りとかで出てくる熱も悪くはないんだが、まだまだ最初の段階ですよと。もうちょっと内側の方から出てきますよと。
はい、熱の燃える範囲が広い熱は優れているが、狭い熱は劣ってる。――これも書いてあるとおりね。つまりある一部分だけが熱が出るというよりは、身体全体とかね、広い範囲で出た方がそれは優れていますよと。
熱の量が多いのは優れているが、少ないのは劣っている。――これはまあ書いてある通りだね。
実際に生命エネルギーが覚醒して生じる熱は優れているが、呼吸法だけで生じた熱は劣っている。――これはつまり、呼吸法やると熱くなると。で、やってないときは別に熱くないと。じゃなくて、覚醒しちゃって、例えば普段から体が熱いとか、あるいは普段はそうでもないんだけど、例えば呼吸法やらなくても、瞑想に入ればガーッて熱が出るとかね。そっちの方がいいですよと。でももちろん呼吸法やって熱が出るのも、全く出ないよりはもちろんいいですよと。相対的な話だね、これはね。
◎優れた熱を
【本文】
すぐれたチャンダーリーの火を燃やすなら、精液が昇華されるので、大きな至福が生じ、病は生じない。
しかし劣った熱が生じても、精液は昇華されず、至福は少なく、身体に苦痛や病が生じる危険性もある。
よって、実際に精液が昇華され、中央管に生命エネルギーが入り、甘露が溶け出し、大きな至福が生じるように、基礎的な実践から始まって、さまざまな修行を、師の指示に従って、要点を外さずに行なうのが重要なのである。
はい。まあ書いてある通りだね。まず最初は劣った熱が生じますよと。しかしその後すぐれた熱が生じると精液が昇華され、至福感と病のない状態が生じますよと。だからしっかりと正しく頑張ってね、そのすぐれたチャンダーリーの火を燃やさなきゃいけないと。
-
前の記事
「中央管に生命エネルギーが入った兆し」 -
次の記事
「四つの歓喜の順観と逆観」