「ミラレーパの生涯」第三回(16)
「体と心において謙虚に生きたので、強者の尊大さと傲慢さを忘れてしまいました。」
これはもうこのままですね。まあナーグ・マハーシャヤとかもそうだけども、ああいう謙虚な生き方を貫くことによって、まあ、なんていうかな――この詞章の全体を通していえることだけど――われわれはね、その一つ一つ、この謙虚さももちろんそうだけど――「教えどおり生きる」っていうことを貫かなきゃいけない。貫くことによって、その反対側にある間違った感情や生き方を忘れるぐらいじゃなきゃ駄目なんだね。もう、「え? そんなことありましたっけ」と。「忘れちゃいました」というぐらいまで、その正しい生き方を貫かなきゃいけないんだね。「あ、そういえば、そんな感情ありましたね」っていうぐらいで丁度いいと。それくらいまで徹底して、教えどおり生きましょうと。はい。
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