「ベーラッタシーサ」
べーラッタシーサ
ベーラッタシーサは、世尊パドゥムッタラの時代に良家に生まれ、世尊パドゥムッタラのもとで出家して修行に励んだが、まだ機根が十分でなかったので、優れた境地に到達することはできなかった。
その後、天界と人間界を輪廻した後、今から三一カルパ前に、世尊ヴェッサブーに、浄信を持ってシトロンの果実を供養した。そしてその後、幸福な世界を輪廻し続けた後、世尊釈迦牟尼の時代に、サーヴァッティのあるブラーフマナの家に生まれた。そして拝火教徒のウルヴェーラ・カッサパのもとで出家して修行に励んでいたが、世尊がウルヴェーラ・カッサパのために法を説いたとき、多くの法友と共に、アラハットの境地に達した。
あるときベーラッタシーサは、瞑想から出て、その穢れを離れた寂静の楽と、過去世からの自分の宿縁を思い起こし、喜びの衝動によって、次のような詩を唱えた。
「生まれの良い駿馬が、たてがみをなびかせ、尾を振りながら、難渋しないで駆けるように、けがれなき安楽が得られたときには、わが昼夜は苦難なく過ぎ行く。」
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