yoga school kailas

◎ナボー・ムドラー

※以前に「クンダリニー・ヨーガのプロセス」として連載して掲載していたデータに、掲載予定の内容が掲載されていなかったものがいくつか見つかりましたので、何度かに分けて追加で掲載いたします。

◎ナボー・ムドラー

 はい、ところで頭のてっぺんに行った気は今度はどうなるのかと。

 人間の気の流れでいうといくつかあるんだね。

 まずこの体の前を通る気道があります。これは上唇で終わっています。で、この下唇からまた始まっている。こういう気道があります。

 これはよく中国……というか仙道とか中医学とかで言う気道ですね。

 で、下唇でこう繋がっています。

 で、ヨーガでナボー・ムドラーっていう修行があって、ナボー・ムドラーって何かというと、舌を上にくっつける。これはまあ中国でもやるわけですが。これはなぜかというと、この二つの気道を合わせてるんです。舌を上につけることで、周りの気道がガーッと通るようになる。

 簡単な修行でいいね、これね。舌を上に付ける。ナボー・ムドラーっていいます。

 U君、このムドラーなら一日何時間でもできるだろう(笑)。「いやあ、ムドラー一日五時間やってるんです」とか言って。「何をやってるの?」「ナボー・ムドラー。」ただ舌を上にくっつけるだけ(笑)。

◎小周天

 はい。そして仙道の修行ってクンダリニー・ヨーガとほとんど同じなんだけど、仙道の修行ではまずこの後ろと前の気道を徹底的に通すんだね。で、これを小周天と言ってます。

 小周天という修行があって、それはこの後ろをグーッと上げて前へ落ちて、これをひたすら繰り返す。

 で、しかも仙道ではこれをね、イメージでやるんだね。実際にそれができているかどうかは別にして、イメージでぐっぐっぐっぐっぐっと、後ろ、前、後ろ、前と回していく。仙道の考え方では、最初はイメージでいいんだ。イメージ何度もやってるうちに本当に回り出すんだね。

 これはどういうことかっていうと、つまり我々の体っていうのは、確かにイメージに支配されるんだね。どういうことかっていうと、例えば、お腹が何も、胃腸とかが動いてなかったとする。で、例えばお腹に意識を集中して食い物のイメージを何度も何度もしてると、ぐーって胃腸が動き出すわけ。イメージによって本当に動き出す。あるいはもっと下の話では性欲のイメージをして性器に意識を集中していたら当然性器が動き出す。ね。あるいは我々のその他の神経組織もそうだけど、イメージによって、使われていなかったものが動き出す。

 で、特にこの後ろと前の気道っていうのは、普通の人は使ってないから、最初はもうイメージでやるしかないんだね。イメージで何度も何度も繰り返すうちに動き出すんだってのが仙道の考え方だね。

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