風のように
1.物質的な大きなもの――家、車、宝石、大金、執着しているコレクションなど
2.物質的な小さなもの――衣服、食器、スマホ、食べ物、バッグ、家電など
3.概念的な大きなもの――地位、名誉、人間関係、成功、愛情欲求、人からこう思われたい、など
4.概念的な小さなもの――朝起きたらすぐコーヒーが飲みたい、この料理にはこれが入っていないと嫌だ、この席に座りたい、など
こうした世俗のものへの様々な執着、あるいはそれらの逆の状況への嫌悪によって、輪廻に結び付けられ、解脱できない。
よって、これらの執着・嫌悪が出そうになったら、それが解脱、魂の解放と天秤にかけられるようなものなのか、たとえ苦しみの輪廻に落ちることと引き換えにしても死守しなければいけないものなのかどうかを考えよう。
たとえば、かわいい靴下のために解脱できずに苦しみの輪廻に落ちるとしたら、あまりにバカバカしいだろう(笑)。
このように正しく観ずると、自分のこだわりが笑えてきて、意外に簡単に執着や嫌悪を落とすことができるでしょう。
菩薩やバクタの道を行く者は、衆生への慈悲と、至高者への献身のみをこの世への存在理由として、その他のものはすべて仮のものと考えて心から手離し、風のように生きましょう。
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