「除去すべきもの」
◎除去すべきもの
【本文】
『へーヤーン ドゥフカマナーガタム
除去すべきものは、未来の苦しみである。』
これはつまり過去はもう終っていますと。で、今現在、苦しみが生じていることっていうのは、それは過去のカルマの結果であるし、またそれによって自分の浄化をしているわけですが、今修行することによって、あるいは今心の浄化をすることによって、未来に生じる苦しみを根絶するわけだね。そういう意味では修行の世界――ヨーガにしろ、仏教にしろ、非常に未来志向的なんです。つまり、いま全てを断ってしまえと。それによってもう君には苦しみはありませんよ、ということだね。
◎苦しみの原因
【本文】
『ドラシュティリドリシャヨーホ サンヨーゴー ヘーヤへートゥフ
見るものと見られるものとの結合こそが、除去すべきものの原因である。』
はい。これもさっきの話の復習ですね。つまり見るもの――真我、それから見られるもの――この世でいろんな経験をしている実体のないカルマの流れみたいなもの、これを自分だと思い込んでしまい結合してしまっている状態。これが苦しみの原因なんだよっていうことだね