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パトゥル・リンポチェの生涯と教え(91)

◎独居への渇望

 何の変哲もない世界というコミュニティーで
 輪廻というファンタジー(空想上)の現象が
 絶え間なく生じている
 まるで、無数の終わりのないプロジェクトのように。
 そのような幻影から目を覚まし
 それらを不必要なものだと見なし
 アブのハートは山の独居を渇望する。
 
 在家、出家の修行者たちは
 僧院や村の中でも同じように
 やらなければならない事でいっぱいいっぱい。
 仕事の慌ただしさを無益な乱心だと見なし
 アブのハートは山の独居を渇望する。

 まるで一生死ぬことなく、永遠に生きるかのように
 人々は新しい計画を立て続ける。
 たとえ、死の淵にある時でさえも。
 彼らの計画が無駄に終わるのだと理解すると、悲しみに包まれ
 アブのハートは山の独居を渇望する。

 知人は、人の情熱や嫌悪に油を注ぐ。
 同僚は、人を不正行為や策略に誘惑する。
 善の源でない非常に多くの”友人”を見ると
 アブのハートは山の独居を渇望する。

 三界のどの場所においても
 悪しき感情は、詐欺を働く敵である。
 六道輪廻のどの場所においても
 無正智は、回り続ける輪廻の存在の車輪を放つ。
 これらの一切がさらなる苦しみしか生まないということを知り
 アブのハートは山の独居を渇望する。

 信頼できる守護神、グル、三宝よ
 あなた方の祝福をお与えください。
 わたしが荒地へ行き、そこで確固たる意志をもって、生き延びることができますように。
 荒地で暮らすことに支えられ
 わたしが山の独居――身体の独居、言葉の独居、心の独居の
 祝福を受けられますように。

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