善い行ない
ウダーナヴァルガ
第七章 善い行ない
身体に過ちを犯さないように、まもり落ち着けよ。身体について、慎んでおれ。身体による悪い行いを捨てて、身体によって善行を行え。
ことばで過ちを犯さないように、まもり落ち着けよ。ことばについて、慎んでおれ。ことばによる悪い行いを捨てて、ことばによって善行を行なえ。
心で過ちを犯さないように、まもり落ち着けよ。心について、慎んでおれ。心による悪い行ないを捨てて、心によって善行を行なえ。
身体による悪い行ないを捨て、ことばによる悪い行ないを捨て、そのほか汚れのつきまとうことを捨てて、
身体によって善いことせよ。ことばによって大いに善いことをせよ。心によって善いことをせよ。――汚れのさまたげの無い、無量の善いことを。
身体によって善いことを為し、ことばによっても心によっても善いことをするならば、その人はこの世でも、またかの世でも幸せを得るであろう。
生きものを傷けることなく、つねに身体について慎んでいる聖者たちは、不死の境地におもむく。そこに至れば悩むことがない。
聖者は実に生きものを傷けることなく、つねにことばについてよく慎んでいる。かれらは不死の境地におもむき、そこに至れば悩むことがない。
聖者は実にひとを傷つけることなく、心についてつねに慎んでいる。かれらは不死の境地におもむき、そこに至れば悩むことがない。
落ち着いて思慮ある人々は身をつつしみ、ことばをつつしみ、心をつつしむ。かれらはあらゆることに慎しんでいる。かれらは不死の境地におもむく。そこに達したならば、悩むことがない。
身について慎しむのは善い。ことばについて慎しむのは善い。心について慎しむのは善い。あらゆることについて慎しむのは善いことである。あらゆることがらについて慎しむ修行僧はすべての苦しみから脱れる。
(悪いことを言わぬように)ことばを譲り、心でよく慎しみ、身体で悪いことをするな。この善き行為の道を浄めて、聖者の説きたまうた道を体得せよ。