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「ナーローの6ヨーガの全体像」

◎ナーローの6ヨーガの全体像

【本文】
2.道そのものの修習

◎「ナーローの六ヨーガ」そのものの全体像

 「ナーローの六ヨーガ」の数え方にはいくつかのパターンがあるが、ここでは以下のパターンをとる。
①チャンダーリーの火
②幻身
③光
④転移(ポワ)
⑤トンジュク
⑥バルド

 このほかに「夢のヨーガ」も「ナーローの六ヨーガ」の一部として数えられることがあるが、ここでは夢のヨーガは、幻身のヨーガに含まれると考える。また、バルドのヨーガも、幻身のヨーガに含まれると考えることもできる。また、転移(ポワ)とトンジュクも、ひとまとめにして考えることもできる。

 もともとこのナーローの六ヨーガっていうのは、さっき言ったカギュー派ね、このチベットのカギュー派っていうのは、開祖はマルパっていう人がいたわけですね。このマルパっていう人はミラレ―パの師匠ですが、マルパがインドに――まあマルパはチべット人なわけだけど――インドに仏教の教えを学びに行きましたと。マルパのメインの根本的な師匠はナーローパっていうわけですが――まあナーローだね。これナーローの六ヨーガってなってるけど、ナーローパの六ヨーガでもいいです。「パ」っていうのはチベット的な表現なんだね。「パ」って特に男性の場合、名前の後に「パ」をつけたりする。あるいは物とかに対しても「何とかパ」ってつけたりするんだけどね。例えばT君――T君、名前なんていうんだっけ?

(T)タクヤです。

 タクヤ? 「タクヤパ」とかいうんだね(笑)。まあ実際そういうふうに言うのか分からないけど(笑)、とにかく「パ」をつける。例えばナーローはナーローパとかね。ミラレーパとか、マルパとか。「パ」をつける習慣がある。で、そのナーローパあるいはナーローと呼ばれる師匠、そして他の師匠にも習ったんだけど、全員ナーローの関係者なんだね。ナーローの弟子だとか、ナーローと教えを与え合った仲だとか、そういう人たちにマルパはいろんな教えを学んで帰って来た。
 まあ、だから結局はマルパの第一の師であるナーローに帰結するわけだけど、ナーローの教えにもいろいろな教えがあった。そのいろんな教えの中で繋がりのある、つまりエネルギー的なヨーガをまとめて、ナーローの六ヨーガっていってるんだね。だからそのまとめ方っていうのは、いろんな考え方によって若干違ってくる場合がある。で、ここではこの六つにまとめてますよと。でもこの他に「夢のヨーガ」っていうのがあるので、それをどこに入れるかとか、あるいはここにも書いてあるように、「トンジュク」と「バルド」っていうのは、これは一つにして――つまり「トンジュク」っていうのをここに入れない場合もある。だからその考え方はいろいろあるんだね。ただ中身は同じなので、あまり意味はないっていうかな。どういうふうに分けてもそんなに大差はないっていうことですね。

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