Mとサティシュ・チャンドラナート(6)
◎1924年12月2日 モルトン・インスティテューション
午前8時にモルトン・インスティテューションに着いた。
Mはカタムリタの校正刷りを読んでおられ、私に長椅子に座るようにと仰った。
M「自由なる魂は、長い道、広大な空、広大な草原を見るのが大好きだ。そして聖なる交わりも大好きだ。束縛されるのは好かない。
師は、結び目を作ることがおできにならなかった。蚊帳もマットレスの下にしまえなかったし、布も縫うことがおできにならなかったのだ。
何かを書くことさえできなかったのだ。
彼の御心は常に神の中に住んでおられた。
彼は、何かを書くためには意識を下に降ろしてこなければならなかったから、何も書くことがおできにならなかったのだ。
何かを書こうとした時だって、落書きにしかならなかったのだよ。
また、師はさまざまな料理を一緒に食べることもおできにならなかった。これも意識を下に降ろさなければならないからねえ。
時々、意識を降ろすために、師は『水を一杯飲もう』と仰った。
ある日、師は私に『なぜ私はこのような状態にあるのか教えてくれないか?』と仰ったので、私はこう答えた。
『あなたの心は高い境地にとどまり続けております。あなたは信者たちと遊ぶために心を降ろされるのです。』
すぐに師は私を正されて、こう仰った。
『いいや、私が心を降ろすんじゃないんだよ。母がおやりになるのだ。』」
私「カタムリタの中に、ゴーヴィンダ・ロイが師をアッラーのマントラでイニシエートしていることが書かれておりますね。」
M「ゴーヴィンダ・ロイの家がドゥムドゥムの近くにあった。彼はムスリムではないのだが、イスラム教の修行をよくやっていたのだよ。」
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