「グル・リンポチェ」(7)
ニンティクの教えに関して、17のタントラと、カンドゥ・ニンティクも含めたゾクチェンのメンガグデのタントラを、グルリンポチェは、ツォギャルに内々に伝えました。
その後、サムイェーの近くのチンプーで、ティソン・デツェン王の娘のペマサル王女が8歳でこの世を去ったとき、グル・リンポチェはその力によって王女の意識を肉体に呼び戻し、王女はニンティクのメッセージと教示を法の相続として受け取り、死にました。グル・リンポチェはツォギャルに、「今はヴィマ・ニンティクが人々に利益をもたらす時期だ。だからカンドゥ・ニンティクの教えは、テルマとして隠しなさい」と指導しました。
グル・リンポチェは王に言いました。
「エマホ!偉大なる王よ、私の話を聞きなさい。
この世には本質はない
代わりにこの世には、際限なく回り続ける苦しみの循環だけがある。
ダルマカーヤの王国の不朽の統治を必ず達成しなさい。
不生の究極の領域の本質を悟りなさい。
森の中で、孤独の本質にとどまりなさい。
隠居所、究極の本性、清澄さと空虚さの融合の本質を探しなさい。
生まれもった精神の本性の家の中でくつろぎなさい。
念と正智の調理場の本質を築きなさい。
悟りの二重の精神という宝物の本質を育てなさい。
智慧と徳の二つの富の集積という本質を持ちなさい。
十の高徳な行いの利点の本質の中で、自身を発揮させなさい。
あらゆる存在への慈悲という、父なる神の本質を見つけなさい。
空の本性という母なる神の本質を維持しなさい。
完成と発展のステージの不可分性という子供たちの本質を持ちなさい。
輝き、至福、無分別である、生涯の伴侶の本質を瞑想しなさい。
スガタの教えという友の本質を見つめなさい。
不変の明瞭さの曼荼羅の本質をよく観察しなさい。
心の従順さの教えの本質に従いなさい。
不変の透明さと空という景色の実体を目撃しなさい。
ありのままの心の本性という瞑想の中でくつろぎなさい。
活動の根底である二元的妄想を取り除きなさい。
努力のない自発的完全性の結果の本質を遂げなさい。
そうすれば、今生も来世も幸せでいられるだろう。
そしてまもなく、ブッダの境地に到達するだろう。」
グル・リンポチェの指示通りに、ツォギャルはメンガグデの指示書とタントラ、そしてカンドゥ・ニンティクのための教えを隠しました。数世紀後、ペマ・レデルツァルというペマサル王女の生まれ変わりが、タモ・タクに隠されていたカンドゥ・ニンティクのテルマを持ち出しました。
王女の次の転生はロンチェン・ラブジャムで、ニンティクの教えを、説法や執筆によって広く流布する使命にありました。
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