グル・バクティヨーガ(72)「グルと同調する」
◎グルと同調する
個々としての人間、知識人としての人間には力はない。彼は真の叡智を得ていない。真の叡智、真の力、真の幸福は、至高なる存在と同調しているグルと接触するときにのみ、人の中に現れる。
弟子は、草の葉よりも謙虚でなければならない。そうしてのみ、グルの恩寵は降るであろう。
弟子が瞑想できないならば、霊性の秘密の道を知らないならば、グルにお仕えし、彼の祝福を受けるしか道はない。
心が落ち着き、静かなとき、あなたは瞑想できるだろう。心が乱れているならば――ジャパを行いなさい、教学をしなさい、献身と信をもってグルにお仕えしなさい。そうしてのみ、あなたは速やかに進化することができる。
あなたがグルの弟子であるべき期間は、生から死にいたる全人生である。そうしてはじめて、弟子は救済へと導く霊性の叡智を獲得することができるのだ。
グルの家に住む弟子は、儚いこの世界のものすべてに対する欲望を持たないように、昼夜最善を尽くすべきである。
不死の扉は、グルを持った弟子に対して開く。
求道者は、言葉を詰め込んで聖典を学習するだけでは、不死は与えられないのだと知らなければならない。また、そのような学習は求道者を傲慢にする危険性もある。人生の問題を解決する真の叡智は、グルの恩寵によって得られるのだ。
神を見たことがあるグルとの交際、繋がりは、弟子に最高の影響を与える。それはどんな学習よりも素晴らしいものである。
グルとのサットサンガは、弟子を生まれ変わらせ、啓発し、天への扉を開く最上の要因である。
グルのとの交際のみが、求道者の人格を形作り、心を導き、自分は本当は何なのかを知る助けとなる。
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