グル・バクティヨーガ(46)「唯一の帰依処としてのグル」
第五章「グルの偉大さ」
◎唯一の帰依処としてのグル
料理を学ぶためには、あなたには先生が必要である。科学を学ぶためには、あなたには教授が必要である。何かの芸術を学ぶためには、あなたには師が必要である。では、真我の明智を学ぶためにはグルは必要ではないのか?
グルはまさに、あなたが輪廻の大洪水を渡るための唯一の拠り所である。
真理の茨の道においてあなたを導くのは、ただグル御一人である。
グルの恩寵は、驚異的な力を発揮する。
日々の生活の奮闘の中のすべてにおいて、グルはあなたを導き、守護してくださる。
グルは、智慧の灯を運んできてくださる。
グル、イーシュヴァラ、ブラフマン、指導者、教師、聖師などは、同意語である。
神に礼拝する前に、グルに礼拝しなさい。なぜなら、彼はあなたを神に導いてくださるから。
グルからマントラの伝授を受けなさい。これはあなたに霊性を与え、あなたを引き上げるだろう。
しかしグルはあなたの代わりにサーダナーをしてくださらない。あなたはそれを自分で為さなければならない。
グルはあなたに正しい道を指し示してくださる。
グルは弟子に、適切なヨーガを選んでくださる。
グルの恩寵によって、弟子は道における障害、疑念を乗り越えることができる。
グルは弟子を、落とし穴や罠から引っ張り出してくださる。
あなたの身体と命を、グルにお仕えするために捧げなさい。そうすれば彼は、あなたの魂の面倒を見てくださる。
あなたがサマーディに入るための奇跡的な力を、グルに期待してはならない。自分で厳しいサーダナーを行いなさい。空腹の男は自分で何かを食べるだろう。
サットグルを持たなければ、あなたは霊性の道において進化できない。
グル選びは根気強く、思慮深く行いなさい。なぜなら、一度その人をグルと決めたら、もう離れることはできないからである。それは最大の罪となる。
グルと召使いの関係は、神聖であり、生涯をかけてのものである。この点を非常によく理解しなさい。
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