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第二章 アーサナ

第二章 アーサナ

 アーサナの総計は生物の数に等しいが、シヴァ大神は太古に八千四百万のアーサナを説かれた。

 その中で84のアーサナが特に優れているとされる。この84の中でも、人間社会においてすばらしく有用であるいくつかのアーサナを説こう。

1.シッダ・アーサナ(達人座)
 一方の足のかかとを会陰部にぴったりと押し当て、他方の足のかかとをスワーディシュターナ・チャクラに押し当て、アゴを引き、不動の姿勢を保ちつつ、五感を制し、視線を動かさずに、眉間を凝視する。これによって解脱が得られる。

2.パドマ・アーサナ(蓮華座)
 一方の腿の上に他方の足を置き、他方も同じようにする。これは解脱に対する最高の座法であると同時に、病気に対する最高の治療法でもある。

3.バッダ・パドマ・アーサナ(締め付けた蓮華座)
 パドマ・アーサナを組み、背後で腕を交差し、両方の手でそれぞれに他方の足の親指をしっかりとつかむ。これは最も効果の高いパドマ・アーサナの形である。

4.スワスティカ・アーサナ(吉祥座)
 ヨーギーは双方の足をひざと太ももの間に挟み、親指だけを上に出す。上体をまっすぐに立てて端座する。

5.シンハ・アーサナ(ライオンの体位)
 両方のかかとを睾丸の下で交差して立て、ひざを床上にすえて、ひざの上に手を置き、口を開け、舌を大きく出して息を吐き、のどのバンダをなし、眉間を凝視すべし。これによってあらゆる病気を除去する。

6.ゴームカ・アーサナ(牛の顔の体位)
 両足を交差させて座り、ひざを折り、両膝を重ね、それぞれの尻の脇に他方のかかとがつくようにする。状態をしっかりと立てる。この座法は牛の顔の形に似ているので、ゴームカという。

7.ダヌル・アーサナ(弓の体位)
 うつぶせに寝て、両ひざを折り、両手でそれぞれの足首をつかむ。そして体を弓のごとく曲げ、その上体を保持する。

8.シャヴァ・アーサナ(死人の体位)
 あたかも死人のように、地上に上向きに横たわる。この体位は疲労を除去し、心の安らぎをもたらす。

9.マッチア・アーサナ(魚の体位)
 パドマ・アーサナを組み、上向きに臥すべし。両方のひじで頭を囲む。この体位は病を治す。

10.パシュチモーターナ・アーサナ(背中を伸ばす体位)
 両腕を床上に棒のように伸ばし、両手で両足の先をしっかりとつかみ、背筋を伸ばしたまま上体を折り曲げる。

11.マユーラ・アーサナ(孔雀の体位)
 両手のひらを床につけ、ひじの上にへその両側をあてがい、そして全身を空中に棒のごとくに浮かす。

12.クックタ・アーサナ(鶏の体位)
 パドマ・アーサナを組み、ひざの内側に両手を差し込み、体を宙に浮かす。

13.ウッターナ・クールマカ・アーサナ(仰向けの亀の体位)
 クックタ・アーサナの姿勢で、両手で首筋をつかんだまま、亀のごとく上向きに寝る。

14.ヴリクシャ・アーサナ(立ち木の体位)
 片方の太ももの付け根に他方の足をあてがい、立ち木のごとく立つべし。

15.ガルーダ・アーサナ(ガルーダの体位)
 片方の足に他方の足を絡みつかせ、片方の手に他方の手を絡みつかせ、立つ。その後、腰を曲げる。

16.シャラバ・アーサナ(ばったの体位)
 うつぶせに寝て、両足を浮かす。

17.ブジャンガ・アーサナ(蛇の体位)
 うつぶせに寝て、両手のひらを床につき、頭を上げて蛇のごとき形になる。
 この体位は常に身体の火を増強し、あらゆる病患を消去する。この体位によって蛇神(クンダリニー)が目覚めるゆえに、蛇の体位という。

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