サーダナーの指針の花輪(101~110)
101.
激しい欲望・貪りの心は、人を、乞食の中の乞食にする。
102.
魅力的な異性を喜ばせる事などのために、崇高な理想や悟りを犠牲にすることなどはできない。
何と哀れなことだ! おお、今すぐ目を開きなさい!
この世界がすべて虚しく、はかないことを観察しなさい。
すべてに遍在するブラフマン以外は、すべては無常で一時的なものである。
これを知り、賢者でありなさい。
至高者を悟りなさい。そして永遠に幸せでありなさい。
103.
カーマ(愛欲)があるところにラーマ(神)はない。
ラーマがあるところにカーマはない。
104.
愛欲が心に生じていないか、常にチェック、正智をしなければならない。
欲望が生じないように常にチェックし続けるならば、苦悩は生じることがなく、あなたは計り知れない力、喜び、そして平和を得るだろう。
自然を超越して、真我に到達しなければならない。
魚が川の流れに逆らって上流に向かって泳ぐように、あなたは、世間の悪しき力の流れに逆らって進まなければならないのである。
105.
愛欲が心に生じないようにチェックし続けることで、あなたは、あなたの内側から、真我から生じる真の至福を楽しむだろう。
ギーターにも、「自分の欲望を静めた者こそが、この世で最も幸せな者である」と説かれている。
106.
最も執念深い敵である性欲をコントロールすることは、非常に、非常に簡単である。もしあなたがこのテーマに非常に真面目に取り組み、ひたむきな献身と集中力で、修行に専念するならば。
食物の規律は非常に重要である。サーットウィックな食物を取りなさい。
自分の心を見つめ、分析しなさい。
神のお姿と、神の特質(全智全能、遍在など)について瞑想しなさい。
街にある様々なものを見るのをやめ、あなたの崇拝する神のお姿について瞑想しなさい。
107.
よこしまな思いで女性を見ることをやめなさい。
女性は原子の集まりであるという想、または母、姉妹、女神であるという想を抱きなさい。
みだらな思いを持つ美しい女性に心が縛られると、あなたは失敗するだろう。
女性の身体は、肉や骨で組み立てられ、糞尿が詰まっているという事実を、明確に観想しなさい。
みだらな目で女性を見るという罪を、二度とおかしてはならない。
108.
みだらな目で異性を見、心が異性に走ったときは、自己を罰しなさい。
その日の夜は食事を抜き、ジャパを2000回以上唱えなさい。
109.
怒りは、愛著が変形したものである。
よって、愛著をコントロールすることができれば、怒りもすでに制御されたも同然である。
怒りの制御は、至高の平安と大いなる喜びを育て上げる。
110.
怒りとは、ラジャスとタマスが優位になったときに、心の湖が波立って生じるものである。
人が何かに『気に入らない』という不満を抱くとき、それは内的心理器官(アンタフカラナ)から立ち起こった不快な感覚の波なのである。
それは、心の平和、叡智、献身、バクティにとっての、恐るべき敵である。