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2011年インド修行旅行記(4)

 さて、結局、ガンゴートリーまでの道は日程内に開通せず、我々はヒマラヤを降りることになりました。

 今回、ガンゴートリー・ゴームクに行けなかったことは残念ですが、私には「やっぱりそうか」という思いもありました。
 というのは、4年前に最後にゴームクに行った時に、「ここへ来るのは今回が最後かもしれないな」と直感的に感じたからです。
 また、実は今回、もしガンゴートリー・ゴームクに行くことができたとしたら、私はそこで死んでしまうのではないかという直感もありました。
 しかしそれらの直感以上に、みんなをあの素晴らしいガンゴートリー・ゴームクに連れて行きたいという思いが強かったために、今回はこの日程を組んだのですが、少なくとも今回は、行ける運命にはなかったようです。

 さて、こうして我々はヒマラヤを降り、ヒマラヤの麓の町であるハリドワールへと向かったのですが、往路で通ったリシケシからのルートはまだ通行止めだったので、我々は遠回りして、ヤムナー河沿いのルートをとることにしました。

 インドで最も信仰されている河はガンガー(ガンジス)河ですが、クリシュナが遊んだヤムナー河も、強い信仰を集めています。ガンガーの源流の町がガンゴートリーですが、そこから少し離れたところに、ヤムナー河の源流であるヤムノートリーがあるのです。我々はヤムノートリーの近くまで行き、そこからヤムナー河沿いの道を下っていきました。今回ガンゴートリーには行けませんでしたが、期せずして、ガンガーとヤムナーの両河の源流近くのヒマラヤの流れを拝むことができたのでした。

 しかしこの道も、大変なアドベンチャーとなりました笑。まずそこら中で土砂崩れが起きているので、通れる道も道が削られており、もともと狭い山道がより狭くなっています。バスがやっと通れるか通れないかという程の道を、インドの運転手さんはスーパーテクニックで通っていきます笑。
 しかも、私は先行する小型バスに乗っていたのですが、その後ろを、もっと大きな中型バスに乗ったメンバーがついてきているわけです笑。小型バスでもギリギリ通れるかどうかという山道を、もっと大きなバスが通れるはずはないとも思われましたが、いくつもの難路を何とか乗り越えました笑。道が狭い上に崖側に大きく傾いている道もあり笑、そこではバスに乗っているメンバー達は、バスが崖側に落ちないように、皆、バスの中で崖とは反対側に集まり、重心を作っていました笑。本当に、いつ崖に落ちてもおかしくないような道の連続でしたが、慣れているインドのドライバー達にとっては、特に問題はなかったのかも知れません笑。

 本当はこの日のうちにハリドワールまで行く予定だったのですが、道が悪かったのでそれはできず、この日はヒマラヤ山中の、名も知らぬ町に泊まることになりました。
 そこは小さな町で、皆が一緒に食事するような場所はなかったので、何グループかに分かれて夕食をとりました。私が入った店で頼んだターリー(カレーやチャパティ、スープなどが入ったインドの定食)は、野菜カレーがとてもおいしかったのですが、ダル(豆スープ)も不思議な味でした。私はよくあるダルスープはあまり好きではなかったのですが、この店のダルスープはビーフシチューのような不思議な味で、とてもおいしかったです。

 夜に泊まったホテルは、「布団にカビが生えている!」と、みな、大騒ぎでした。私も最初、水玉模様かと思ったのですが笑、よく見たらカビでした笑。生徒さんの泊まったホテルはそれでもまだましだったのですが、インストラクターたちが泊まったホテルはよりひどい状態で笑、たぶんしばらく掃除もしていない感じでした。それでもこのヒマラヤ山中の遭難者のような我々にとっては笑、ゆっくり寝れるだけでもありがたいという感じでした。

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